研究課題
浦添市内の全透析施設(浦添総合病院、同仁病院、牧港中央病院、徳山クリニック、浦添医院、みやさと内科)の参加を得て研究組織を立ち上げ、定期的な会議を開催しデータ収集および研究の進捗状況の報告を行っている。さらに沖縄県人工透析研究会および日本透析医学会統計調査委員会の協力を得て浦添市内の透析導入患者の登録・確認を行っている。2012年3月には30回大会(参加者656人)を記念して国際シンポジウムも開催した。過去40年間の透析患者約1万例のデータベースの整備中である。浦添市医師会では全会員を対象に年に2回、CKD啓発講演会を開催し、日本腎臓学会の診療ガイドの普及に努めている。市内の「かかりつけ医、非腎臓専門医」で管理しているCKD患者の予後調査である「腎疾患重症化予防のための戦略研究」にも医師会単位で参加している。保存期CKD患者の登録データベースを市内の腎臓病専門施設である徳山クリニック(N=3141)、睡眠障害患者を中心に診療している名嘉村クリニック(ポリソムノグラフィ施行患者、N=4000)および浦添総合病院健診センターの3施設の協力を得て作成している。現在、これら登録患者の予後(生死、透析導入の有無)を調査中である。健診センターでは年間約2万人の浦添市民の受診者があり、約半数では尿アルブミン・クレアチニン比(ACR)を測定している。現在、予後調査を実施している。浦添市は人口約11万人であり、毎年30人前後の透析導入患者が発生していると考えられる。現在、各コホートデータの整備、重複などを進めて統合する予定である。透析導入に至る経過を種々のコホートと突合することにより検討する予定である。とくに2008年度の特定健診受診者についても国保連合会、協会けんぽ沖縄支部の協力がえられており、多面的な解析が可能となると期待される。さらに沖縄県全体の健診受診者と透析導入患者を突合した論文はKDIGOのCKD再分類およびメタ解析のコホートとして採用され、多くの論文がすでに発刊されている
2: おおむね順調に進展している
沖縄県のデータがわが国の代表的コホートとして認知され、国際的評価が高い。浦添市に限っての分析結果は途中の段階であるが、都市部と農村部との相違が想定される。
従来通りの方針で作業を進める。名嘉村クリニックの受診者(対象者約1万人)の予後調査はほぼ終了し約6割が判明している。
すべて 2011
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件)
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