研究課題/領域番号 |
22590939
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
大窪 隆一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (50381166)
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研究分担者 |
高嶋 博 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80372803)
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キーワード | HDLS / SCA31 / 次世代シークエンサー / 若年性認知症 |
研究概要 |
沖縄県に多発する難病である沖縄型神経原性筋萎縮症(HMSN-P)については、遺伝子座を同定し、候補領域を3番染色体の2メガベースに縮め、様々なアプローチで原因に迫っている。Long PCR法で、すべての候補領域を増幅し、MiSeqおよびGS juniorなどの次世代シークエンス解析で候補領域の配列を決定した。エクソンには異常はないが、イントロンの挿入配列などを探査している。 都城地域に多発する進行性若年性の認知症については、1997年にその家系の臨床像の特徴を報告し注目を浴びた。その特徴からAutosomal dominant Leukoencephalopathy with spheloidbodies (ADLES)と命名したが、HDLS (hereditary diffuse leukoencephalopathy with speroid)の原因遺伝子CSFR1が発見され、我々が報告した症例もCSDFR1にミスセンス変異を認め、同病と確認した。病理所見と合わせて報告作業を進めている。 16q-ADCA (SCA31)については、原因としてリピートの挿入変異が原因として報告されたため、Purtrophin変異陽性の症例について,南九州地域においても、2.5-3.1Kのリピートの挿入変異を確認した。南九州地域ではリピートの長さと発症年齢や病状には相関はなかったこと、優性遺伝性小脳失調症の1家系で16q-ADCAに多くみられるSNPsを持つものの2.5-3Kのリピートの挿入変異を持たない家系を認めた。その家系は、原因として報告されたペンタヌクレオチドリピートを持たず、異なるペンタヌクレオチドリピートを持つことを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
対象とした3疾患のうち2疾患の原因はほぼ解明され論文作成中で、残りの1つの疾患についても、次世代ゲノム解析を進めて、原因まであと一歩である。
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今後の研究の推進方策 |
対象とした3疾患のうち2疾患の原因はほぼ解明され論文作成中で、残りの1つの疾患についても、次世代ゲノム解析を進めて、データも揃ってきたため、研究の進展はするものと確信している。
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