研究課題/領域番号 |
22590973
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
飯塚 勝美 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (40431712)
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研究分担者 |
堀川 幸男 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (10323370)
武田 純 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (40270855)
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キーワード | Klf-10 / ChREBP / de novo lipogenesis / Mlx / ChoRE |
研究概要 |
Kruppel like factor-10(Klf-10)は若年発症糖尿病(MODY)の原因遺伝子であるKlf-11と相同性の高い転写因子である。Klf-10はSp1の結合部位に作用し、転写活性を抑制する。時計遺伝子(Per2やBmall)のプロモーター領域にはSp1結合領域が存在し、Klf-10はこれらの遺伝子発現調節を介して概日リズムに影響を与えると考えられる。我々はこれまでグルコース活性化転写因子ChREBPの肝における糖質・脂質代謝調節機構を明らかにしてきた。ChREBPの過剰発現により増加する遺伝子をDNAマイクロアレイ法により単離したところ、Klf-10が含まれていた。ラット肝細胞においてKlf-10はChREBP過剰発現もしくはグルコース刺激により誘導され、ChREBPの転写活性を阻害するdominant negative Mlxの過剰発現によりグルコースにより抑制された。次にラットKlf-10プロモーターのdeletion studyによりグルコース応答領域(ChoRE)は-200から-100bpに存在し、ChoREに対するレポーターアッセイおよびCHIPアッセイにより、同領域がKlf-10プロモーターのChoREであることが明らかになった。またマウスKlf-10の強制発現により、グルコースによるCHREBP標的遺伝子の発現は部分的に抑制された。さらにN端から60aaごとに欠失させたKlf-10変異体の機能解析により、N末端から120aaまでがKlf-10の持つ転写抑制作用にとって重要と考えられた。以上から、脂質合成系調節において、ChREBPとKlF-10には弱いながらもFeedback loopが存在すると考えられた。
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