研究課題/領域番号 |
22590973
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
飯塚 勝美 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (40431712)
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研究分担者 |
堀川 幸男 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (10323370)
武田 純 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (40270855)
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キーワード | glucagon receptor / ChREBP / KLF10 / glucagon / 概日リズム / 時計遺伝子 / lipogenesis |
研究概要 |
本年度は以下の2つを中心に研究をおこなった。 (1)KLF10 mutantの作成 Smad7遺伝子の発現はKLF10により直接制御されることから、Reporter vectorであるpGL3 basicにSmad7 promoterを組み込んだpGL3-Smad7を用いて、KLF10 deletion mutantの転写活性を定量した。KLF10はN端から60アミノ酸ごとに欠失するよう設計した。KLF10(61-480aa)、KLF10(120-480aa)では、部分的にSmad7 promoterの抑制効果がみられたものの、KLF10(181-480aa)、KLF10(241-480aa)、KLF10(361-480aa)、KLF10(421-480aa)では、Smad7promoterの抑制効果が消失した。現在、dominantnegative効果を検証する目的でKLF10(241-480aa)発現adenovirusを作成中である。 (2)ChREBPを介したGlucagon Receptor (Gcgr)遺伝子発現調節機構 Glucagonは、正常状態では空腹時に上昇し、食事摂取により低下する(正常な日内変動)が、糖尿病状態では空腹時および食後ともに高値が続く(異常な日内変動)ことから、空腹時および食後高血糖の原因のひとつと考えられている。これまでGlucagon receptor (Gcgr)の発現制御についてはほとんど不明であった。我々はglucoseにより活性化したGcgr遺伝子のpromoter領域(-554/-538bp)へ結合することにより、直接Gcgr遺伝子の転写を調節していることを明らかにした。反対に、glucagonはChREBPの転写活性を抑制し、部分的にGcgrの発現を抑制した。以上から、glucoseとglucagonはChREBPの転写活性調節を介して、Gcgrを含むChREBP標的遺伝子発現を正と負に調節していることが証明された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ChREBPによる時計遺伝子KLF-10の遺伝子発現調節機構を世界に先駆けて明らかにすることが出来た。また、近年糖尿病治療標的として再び重要と考えられているグルカゴンの受容体がChREBPにより調節されることを明らかにした。これは糖尿病病態に基づいた治療を考える上で非常に重要な発見であると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
これらの成果の生体での役割を明らかにする為に、次年度以降はChRE8P過剰発現マウスとともにChREBPノックアウトマウスを導入し、時計遺伝子の発現および糖尿病に関連するホルモンの測定をおこなうことで、概日リズムとの関連を個体レベルで明らかにする。また、インクレチン受容体のChREBPによる発現調節機構の可能性も検証する。
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