研究課題
平成22年度、23年度にプログルカゴン遺伝子由来ペプチド欠損マウス(GcgKO)は良好な耐糖能とインスリン分泌亢進を示すことを報告した。さらに、その機序に膵β細胞に異所性に発現するGIPが膵島からのグルコース応答性インスリン分泌亢進に寄与することも明らかにした。本年度は、膵島由来GIPの分泌機構についてインスリン分泌と比較検討した。まず、膵β細胞の分泌顆粒について、電子顕微鏡を用いて解析を行ったが、β細胞の分泌顆粒に明らかな違いを認めなかった。In vivo実験において、ブドウ糖負荷により、インスリン分泌もGIP分泌も促進することを示した。また、単離膵島を用いた実験においても、グルコースは、GIP分泌を促進することを明らかにした。さらに、グルカゴン投与により、インスリン分泌は惹起されるが、GIP分泌の亢進は認めなかった。また、GLP-1前投与によるブドウ糖負荷試験では、インスリン分泌の亢進を認めるが、GIP分泌の亢進を認めなかった。以上のことから、GIPとインスリンの分泌機構は異なっていることが示唆された。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Diabetes
巻: 62 ページ: 510-518
10.2337