研究課題
本研究の目的は、胎生期の低栄養が、胎児期、出生後の膵島量と膵島機能に及す影響を明らかにすることである。そのために、膵島量を経時的に観察できるマウスモデル、膵島を三次元的に解析できる画像解析法を用いて、胎仔期から成体における膵島量の推移を解析することを試みた。具体的には、胎仔膵をOPTスキャナーで解析するために透明化処置を行った。予備段階でFocus Clear液を用いて観察した。Focus Clear液の利点は蛍光タンパクを保持したまま透明化できるため、膵β細胞特異的に蛍光タンパクを発現するマウスを用いた場合に、OPTによる解析が容易になる利点がある。予備段階で膵島を可視化できたが、実際に膵臓を処理したところサンプルの透明化がうまくいかなかったために当初予定していた解析ができなかった。よって、固定、染色、透明化に時間を要するが、従来の方法に従って透明化までの行程を行うことに変更し、胎仔の膵臓サンプル作りから再開した。カロリー制限は、元々の予定通り通常食(CD)群と30%カロリー制限(RD)群に分けることとした。カロリー制限は、毎日CD群の食事量を計量し、その70%量を与え、特にRD群が生まれた仔を食べないように18.5日にカロリー増量することとした。通常食群の摂取量について、餌がこぼれないようなガラス性容器を用いて行ったが、容器の口が広いために周辺への餌の散乱抑制できていないことが示唆された。よって、餌の散乱を抑制する専用のフィーダーに変更して再開した。
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