研究課題
本研究では、視床下部弓状核のAGRPニューロンにおける3-phosphoinositide-dependent protein kinase1(PDK1)-Foxo1経路の標的遺伝子を同定することを目的としている。そのためのニューロン特異的遺伝子発現解析の方法として、Translating Ribosome Affnity Purification(TRAP)法を利用することを選択した。すなわち、EGFPとlarge-subunit ribosomal protein L10aのN末端との融合蛋白をAGRPニューロン特異的に発現させるトランスジェニックマウスを作製し、抗EGFP抗体による免疫沈降を利用し、AGRPニューロン特異的な遺伝子発現解析を網羅的に行うことを計画した。HEK293培養細胞において、EGFP-L10aを一過性発現させ、抗EGFP抗体にて免疫沈降することにより、RNAを回収しうることを確認した。現在、EGFP-L10aを組織特異的に発現させるtransgeneの構築を終了した。さらにこのtransgeneが、Cre recombinaseにより、発現が誘導されることを細胞レベルで確認した。並行して、組織特異的EGFP-L10a発現トランスジェニックマウスを樹立するため、これまで2回にわたり、transgeneのinjectionを行ったが、いままでのところ、陽性Founderマウスは得られていない。今後、さらにinjectionを続けることにより、陽性ラインを得る試みを行う予定である。
3: やや遅れている
CAG-CAT-EGFP-L10aトランスジェニックマウスの陽性ラインが2回のinjectionにもかかわらず、得られていないこと。
現在、3回目のtransgeneのinjectionを行っている。得られたFounderマウスをtransgeneのスクリーニングを行った後、transgene陽性マウスをAlbumin-Creトランスジェニックマウスと掛け合わせ、肝臓におけるtransgeneの発現が認められるマウスラインを陽性ラインとし、その後の解析に使用する。
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