研究課題/領域番号 |
22591003
|
研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究 |
研究代表者 |
綾織 誠人 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 病院, 助教 (70532464)
|
研究分担者 |
池脇 克則 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部・医学科専門課程, 教授 (40287199)
久田 哲也 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部・医学科専門課程, 助教 (70573856)
|
キーワード | HDL / ユビキチン-プロテアソーム系 / コレステロール搬出反応 / コレステロール逆転送 / プロテアソーム阻害薬 / ABCA1/G1 |
研究概要 |
プロテアソーム阻害薬bortezomibはABCA1/G1発現を増大させ、HDLによるmacrophage(MΦ)からのコレステロール(Ch)搬出反応を増大させた。また、ABCAl阻害薬存在下、あるいはmicroRNAを用いたABCGl発現の抑制下では、bortezomibによるCh搬出反応活性化作用は消失することから、bortezomibはABCA1/G1依存性にCh搬出を増強することが示された。ヒトおよびマウス腹腔MΦのABCA1/G1はポリユビキチン化されること、プロテアソーム阻害薬存在下ではタンパク分解が遅延することを示し、ABCA1/G1はユビキチン-プロテアソーム系で分解されることを見いだした。 マウスを用いたin vivoの検討では、bortezomibの投与によりコレステロール逆転送が活性化されること、その活性化作用は肝臓においては認められず、MΦ特異的な作用であることを見いだした。そのため、bortezomibの投与によりfast protein liquid chromatographyで分離したリポ蛋白プロファイルに変化を認めなかった。 以上の結果は、MΦにおけるプロテアソーム阻害が動脈硬化発症進展を抑制する可能性を示しており、現在、bortezomib投与、あるいはドミナントネガティブ変異型ユビキチンのMΦ特異的発現によるマウス動脈硬化への影響についての検討を実施中である。
|