研究課題
新規神経ペプチドであるニューロメジンU(NMU)の脂質代謝および動脈硬化症への関わりを明らかにすること、さらにその知見を用いて新しい治療法の開発を行うことを目的として、ApoE-KOおよびNMU-KOのダブルKOマウスを作製し、脂質代謝および動脈硬化症への影響について検討した。ApoE/NMU-KOは、ApoE-KOやLDLR-KOに比べてVLDL-CおよびLDL-Cが著明に高値であった。高脂肪食負荷後、全てのマウスにおいてコレステロール値の上昇を認め、ApoE-KOでは3436±491 mg/dL、ApoE/NMU-KOマウスでは3697±737 mg/dLまで上昇を認めたが、NMU-KO:206±26 mg/dL、WT:279±159 mg/dLであった。無コレステロール食負荷においては、WT、NMU-KOにおいては血中コレステロール値に変化を認めず、ApoE-KO 、ApoE/NMU-KOにおいて著明低下を認めた。尿中メバロン酸排泄量は、WT、ApoE-KOに比べてNMU-KOにおいて低値を示し、ApoE/NMU-KOにて高い傾向にあった。125I-LDLを静注してターンオーバーを調べたところ、ApoE/NMU-KOではlate phaseでの遅延を示し、LDL受容体経路の障害が示唆された。CTにて脂肪量を測定したところ、ApoE-KOのみで内臓脂肪、皮下脂肪ともに低値であり、NMU-KOおよびApoE/NMU-KOにて高値であった。大動脈の脂肪染色により動脈硬化の評価を行ったところ、ApoE-KOに比し、ApoE/NMU-KOにてやや軽症である傾向があった。高脂肪食下における生存曲線はNMU-KOにて有意に短く、ApoE-KO、ApoE/NMU-KOにおいてはさらに短縮していた。以上より、NMUはLDL代謝、動脈硬化の進展、体内脂肪蓄積に関わっていることが示された。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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