1)受容体の機能選択的(Functionally selectiveな)活性化の解析: (1)Ca感知受容体をモデルとする自己抗体を解析 複数の後天性低カルシウム尿性高カルシウム血症症例をスクリーニングし、自己抗体を発見、解析した。 (2)自己抗体のクローニング 抗体の作用部位と変異体との相関、局在を検討するため、自己抗体のクローニングを開始した。一部のクローンでは、自己抗体の活性が確認された。 2)V2バソプレッシン受容体の変異との活性化と作動薬による調節 (1)疾患(SIADH様疾患と尿崩症)で発見されたV2バソプレッシン受容体の活性型および尿崩症で新規に発見された不活性型変異体を解析した。それぞれconstitutive activityおよびpartial defectを明らかにした。 (2)V2受容体をモデルにGタンパク質活性化機構と細胞膜への局在とその障害メカニズムへの示唆を得た。 (3)Pharmacochaperoneによるrescue_V2受容体作動薬との相互作用を検討し、V2受容体作動薬のpharmacochaperoneとしての作用を確認した。今後、機能喪失性変異による尿崩症の治療薬開発への貢献が期待される。 3)レセプターの活性化とシグナル分子の細胞内局在のイメージング アゴニストによる受容体の活性化と連動したシグナル分子の局在変化の基礎検討を行い、病態と薬剤作用を視覚化の基礎検討を行った。 今後、受容体とGタンパク質およびアレスチンなどの相互作用分子との連関と局在の解析への貢献が期待される。
|