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2012 年度 実績報告書

Gタンパク質共役受容体の機能選択的活性化と疾患・制御

研究課題

研究課題/領域番号 22591008
研究機関東京大学

研究代表者

槇田 紀子  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60353455)

研究分担者 飯利 太朗  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90313022)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード受容体 / Gタンパク質 / 機能選択性 / 疾患 / 制御 / Gタンパク質共役受容体
研究概要

1)レセプターの機能選択的(Functionally selectiveな)活性化の解析:(1)新たな後天性低Ca尿性高Ca血症症例で自己抗体の解析をおこなったところ、いずれも細胞外ドメインに作用し、カルシウム感知受容体の下流のGq/PI turnover経路は増強し、Gi/ERK経路は減弱するbiased allosteric modulatorであることが分かった。本自己抗体が呈するbiasedな作用は、病態においてではあるが生体内において作動していることを示した世界で初めての例である。(2)本自己抗体は力価によって重症の高カルシウム血症の原因となり、また同一症例においても、力価の変動に伴って病態がfluctuateすることが確認された。(3)ヒトの副甲状腺細胞を用いた系においても検討を開始し、本自己抗体はPTHの分泌を亢進させることが示唆された。
2)疾患でのV2バソプレッシン受容体変異と作動薬の相関・機能選択性の解析:(1)新規に発見した部分型腎性尿崩症でのV2受容体変異の解析を進め、in vitroの系で下流のシグナルを部分的に活性化させることを確認した。ある種のV2受容体作動薬は、アゴニスト作用に加え、foldingの異常を原因とするV2受容体変異体に対してシャペロン作用を示すことが示唆された。
3)分子間相互作用・薬剤の作用とシグナル分子イメージング:V2受容体作動薬の効果を検討する手法として、細胞膜特異的な受容体の発現とその機能を定量化するアッセイ(cAMP、cell surface ELISA)を確立した。
4)GPCR作動薬における機能選択的活性化とGPCRシグナルのクロストークの検討:臓器障害シグナルのスイッチオフの仕組みの1つであるRhoAシグナルとcAMPのクロストークのメカニズムとして、GDIのリン酸化の関与を明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Tyrosine Kinase Inhibitor-Induced Thyroid Disorders: A Review and Hypothesis2013

    • 著者名/発表者名
      Makita N and Iiri T.
    • 雑誌名

      Thyroid

      巻: 23 ページ: 151-159

    • DOI

      10.1089/thy.2012.0456.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Attenuated desensitization of β-adrenergic receptor by water-soluble N-nitrosamines that induce S-nitrosylation without NO release.2013

    • 著者名/発表者名
      Makita N, Tiri T et al.
    • 雑誌名

      Circ Res.

      巻: 112 ページ: 327-334

    • DOI

      10.1161/CIRCRESAHA.112.277665.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Regulation of RhoA signaling by the cAMP-dependent phosphorylation of RhoGDIα.2012

    • 著者名/発表者名
      Oishi A, Makita N, Iiri Tet al.
    • 雑誌名

      J Biol Chem.

      巻: 287 ページ: 38705-38715

    • DOI

      10.1074/jbc.M112.401547.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] V2 vasopressin receptor (V2R) mutations in partial nephrogenic diabetes insipidus highlight protean agonism of V2R antagonists.2012

    • 著者名/発表者名
      Takahashi K, Makita N, Iiri T et al.
    • 雑誌名

      J Biol Chem.

      巻: 287 ページ: 2099-2106

    • DOI

      10.1074/jbc.M111.268797.

    • 査読あり
  • [学会発表] 受容体シグナル調節機構とその分子異常を基盤とする疾患メカニズムの解明2013

    • 著者名/発表者名
      槙田紀子
    • 学会等名
      第86回日本内分泌学会学術総会
    • 発表場所
      仙台国際センター
    • 年月日
      20130426-20130426
    • 招待講演
  • [学会発表] カルシウム感知受容体と自己抗体-biased signalling and allostery2012

    • 著者名/発表者名
      飯利太朗
    • 学会等名
      第85回日本生化学会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      20121215-20121215
    • 招待講演
  • [学会発表] 著明な高カルシウム血症を呈し後天性低カルシウム尿性高カルシウム血症(AHH)において発見された自己抗体の解析と治療2012

    • 著者名/発表者名
      槙田紀子
    • 学会等名
      第85回日本内分泌学会学術総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      20120421-20120421
  • [図書] 甲状腺総論2012

    • 著者名/発表者名
      槙田紀子
    • 総ページ数
      1184-1189
    • 出版者
      西村書店
  • [図書] 甲状腺中毒症2012

    • 著者名/発表者名
      槙田紀子
    • 総ページ数
      1184-1189
    • 出版者
      西村書店
  • [備考] 東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科

    • URL

      http://www.todai-jinnai.com/

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公開日: 2014-07-24  

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