研究課題
基盤研究(C)
薬剤添加物は長期間・相当量が生体に暴露されうる化学物質であるが、ビタミンD代謝への影響は不明である。オーファン核内受容体SXRは、肝臓や腸管に発現し、活性型ビタミンD_3の分解酵素のひとつであるCYP3A4の転写調節を行っている。我々が検討した8種類の薬剤添加物のうち4種類でSXRの転写刺激活性が認められた。特にアセチルトリブチルクエン酸(ATBC)に強い転写活性が認められ、ラット腸管でCYP3A4の酵素誘導が生じることが確認された。ATBCは食品ラップ、玩具、食品添加物などにも頻用されている。ATBCによる腸上皮細胞における活性型ビタミンD_3代謝の亢進は、腸粘膜からのカルシウム吸収の低下など、骨代謝に悪影響を及ぼす可能性が示唆される。
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