研究課題/領域番号 |
22591024
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
廣川 誠 秋田大学, 医学部, 准教授 (50241667)
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研究分担者 |
澤田 賢一 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90226069)
藤島 直仁 秋田大学, 医学部, 講師 (70422152)
藤島 眞澄 秋田大学, 医学部, 医員 (80422153)
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キーワード | 骨髄不全症候群 / 赤芽球癆 / γδT細胞 |
研究概要 |
本研究の目的は自己免疫性骨髄不全症候群におけるTリンパ球の抗原受容体の差異に基づく病因論的意義、特に疾患特異的γδT細胞の存在と機能を明らかにし、免疫病態と診断およびその治療効果判定における新たな指標を同定することである。副次的目的はγδT細胞の生体内における役割を明らかにすることである。 骨髄不全症候群の各病型におけるγδT細胞サブセットを含むリンパ球サブセットをフローサイトメトリー法により定量化し、健常人をコントロールとして再生不良性貧血、骨髄異形成症候群および赤芽球癆におけるT細胞サブセットを解析した。日本人のコントロールとして120名のドナープールを確保し、リファレンスデータを確立することができた(論文投稿中)。その結果、赤芽球癆においてVδ1+γδT細胞が疾患特異的に増加していることが明らかとなった。赤芽球癆において増加しているVδ1+γδT細胞の生体内での活性化状態について、活性化マーカーを用いてフローサイトメトリー法にて解析したところ、HLA-DRの発現が亢進していることが判明した。T細胞抗原受容体のクロナリティ解析により、赤芽球癆において増加しているVδ1+γδT細胞のクロナリティは一定の傾向を示さないことが明らかとなった。現在赤芽球癆におけるTCRαβ+T細胞のレパートリーを合わせて解析中であり、赤芽球癆の発症メカニズムにおけるVδ1+γδT細胞の役割について明らかにしたいと考えている。
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