• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

受容体型チロシンキナーゼROR1による癌化機構解明とその治療応用

研究課題

研究課題/領域番号 22591031
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

福田 哲也  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (70332624)

キーワードROR1
研究概要

造血器腫瘍の各種臨床検体等ではROR1の発現が認められる一方、正常リンパ球にはROR1発現が認められず、ROR1の発現誘導がこれらの腫瘍の癌化と関与する可能性が考えられる。この発現誘導のメカニズムの解明の為、ROR1の転写調整について、レポーターアッセイにより検討した結果、転写直上にプロモーター活性があり、ROR1陽性のみならず、陰性細胞株においてもactiveに機能することが判明した。そこで240kbにわたるイントロン1に注目し、転写調節領域の存在を検討した。BLASTにて検討すると、ラットとヒトROR1に非常に保存された領域が19箇所見つかり、それらの転写における影響を検討した所、4カ所においてはROR1陽性、陰性細胞ともに、エンハンサーとして働き、2カ所においては陽性細胞のみに、エンハンサーとして機能することが判明した。このエンハンサーへの転写因子への結合など検討予定である。
ROR1と結合する蛋白を解析する為、flag tag付きのROR1を細胞株にレトロウイルスベクターを用いて、遺伝子導入を行った。この細胞株を用いて、抗flag抗体とflagペプチド、抗ROR1抗体の2段階の選択を行うことにより、ROR1に加え、いくつかの蛋白の共沈降が認められ、このROR1結合蛋白の同定を施行中である。
また、ROR1を癌関連抗原として、免疫療法の確立を目指し、K562細胞株を用いた、人工抗原提示細胞の作製を行った。ここにROR1及び、HLA-A分子の遺伝子導入し、これを用いてT細胞をin vitroにて培養した所、T細胞の増殖が得られ、このT細胞において、ROR1遺伝子導入細胞に対しての細胞障害活性が認められた。現在更なる検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ROR1の転写調節、免疫学的治療応用への研究は進んでいる。

今後の研究の推進方策

今までの結果を元に、更なる研究発展を目指し、研究を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] トリプトファン代謝産物のリンパ系腫瘍に対する効果2011

    • 著者名/発表者名
      霞流彩、福田哲也, 他
    • 学会等名
      第73回日本血液学会学術集会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2011-10-15

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi