研究課題/領域番号 |
22591036
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
水木 満佐央 大阪大学, 医学部附属病院, 准教授 (80283761)
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研究分担者 |
金倉 譲 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20177489)
柴山 浩彦 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60346202)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | レセプター型チロシンキナーゼ / プロテアゾーム阻害剤 / 活性化変異 / ER stress |
研究概要 |
t(4;14)は多発性骨髄腫の予後不良因子であり、本染色体異常を有する骨髄腫細胞においては線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)遺伝子の異所性高発現が生じている。更にt(4;14)陽性骨髄腫の一部の進行例では、FGFR3の活性化変異が認められ、本変異を有する骨髄腫はさらに予後が不良である。野生型またはTyr373Cys変異FGFR3は細胞表面に発現し細胞膜上で活性化を示すことに対して、Lys650Glu変異FGFR3は細胞内の小胞体に局在すると共に同部において恒常的活性化を示し活性化部位が異なっていた。本現象は、他の活性化変異レセプターチロシンキナーゼであるc-Kit Asp814ValやFLT3-ITDにおいてもimmature formの活性化が強く認められることと合致していた。FGFR3 Lys650Glu発現細胞は野生型やTyr373Cysに比しプロテアゾーム阻害剤(PI)ボルテゾミブに高感受性を示すことを見出した。Lys650Glu発現細胞においてはボルテゾミブにより小胞体関連蛋白BiP、Edem1及びCHOPの発現を強く誘導されていること、さらにtunicamycinによる小胞体ストレスを負荷でPI感受性が増強すること、cycloheximideにより小胞体ストレスを軽減させると、Lys650Glu発現によるPI感受性増加がうち消されることより、Lys650Glu変異FGFR3発現細胞のPI高感受性は小胞体ストレス依存性であった。しかしこのPI高感受性は、活性化変異c-KitやFLT3-ITDにおいては認められなかった。MAPキナーゼ、PI3キナーゼ、mTORキナーゼ経路の阻害併用によるPI感受性の作用増強を検討したが、野生型に比して有意な差は認められなかった。ERstress増強に関与するシグナル経路(HDAC阻害など)の併用効果の検討が必要と考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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