研究課題
溶血型PNHと骨髄不全型PNH両者における造血動態の差を明確にするために、イムノビース法(抗CD59モノクローナル抗体(Ab) 、抗CD48Ab )を用いて、11例のPNH症例および11例の年齢を適合させた健常人をGPI陰性と陽性顆粒球およびリンパ球に分離し、相対的telomere長 (RLT) を Telomere PNA Kit (DAKO)を用いて測定した。11 例のPNH症例の検査所見はHb 9.7±2.7 g/dL、WBC 3.6±1.9x109/L(顆粒球56±12%、リンパ球34±12%)、PLT 102±50x109/L、LDH 348±337 IU/Lで、GPI陰性赤血球、顆粒球、リンパ球は各々17.3±17.8%、45.8±40.4%、10.1±14.5%であった。PNH症例からのGPI陰性顆粒球、陽性顆粒球、健常人から陽性顆粒球のRLTは各々11.2±1.1 (n=6)、13.5±5.3 (n=9)、14.6±5.5 (n=11)で、PNH症例からのGPI陰性リンパ球、陽性リンパ球、健常人から陽性リンパ球のRLTは11.0±2.4 (n=4)、14.0±5.5 (n=11)、12.2±3.1 (n=11)で、各血球系列でPNH症例からのGPI陰性血球、陽性血球、健常人から陽性血球の間で統計的な有意差は見られなかった。67% (4/6) および78% (7/9) のPNH症例において各々GPI陰性顆粒球および陽性顆粒球のRLTは健常人から陽性顆粒球よりも短縮していた。100% (4/4)のPNH症例においてGPI陰性顆粒球は陽性顆粒球のRLTよりも短縮していた。2あるいは3血液系統において血球減少がみられた症例の88%(7/8)の症例で、GPI陽性リンパ球のRLT は健常人より短縮していなかった。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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