研究課題/領域番号 |
22591057
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
西尾 充史 北海道大学, 大学院・医学研究科, 非常勤講師 (10322801)
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キーワード | リツキシマブ / 低免疫グロブリン / R-CHOP / メモリーB細胞 |
研究概要 |
A)B細胞性リンパ腫初発例の抗癌剤およびリツキサン投与前のB細胞性質について5例で検討を行った。(びまん性大細胞型4例、濾胞性リンパ腫1例、年齢中央値60歳、男性3名、女性2名) 1.B細胞数は健常人と比較して有意差を認めなかった。 2.B細胞の性質も健常人と有意差を認めず、ナイーブB細胞、Classs witch前および後のメモリーB細胞比率についても健常人と有意差を認めなかった。 3.末梢血単核球のisotypeについては欠損例は一例もなかった。 4.IgG500mg/d1台に低下している症例が一例あった(濾胞性リンパ腫症例)が、その他の症例のIgG・IgA・IgMは正常範囲であった。 5.以上から、申請者が見出したリツキサンを併用した自家移植後に低免疫グロブリンを合併する症例のB細胞異常は治療によるものであり、病気そのものには寄らない可能性が高いことが示唆された。 B)R-CHOPのみの治療を受けたB細胞性リンパ腫症例7例、リツキサン併用自家移植を受けた症例3例をこれまでの症例検討に加えることが出来た。 1.R-CHOPのみを受けた症例では自家移植併用例の様な遷延する低免疫グロブリンを呈する症例はなかった。 2.表面マーカーでは、R-CHOPのみを受けた症例では自家移植併用リツキシマブ投与群の様なCD27陽性メモリーB細胞の選択的欠損をしている症例は存在しなかった。 3.in vitroでのIgA・IgG・IgM産生能については正常人と比して差を認めなかった。 4.Fc受容体遺伝子多型については低免疫グロブリンを認めることがなかったため、DNA抽出にとどまっている。 5・自家移植を施行し、リツキシマブを併用した症例は本年度は3例のみであった。これらの患者についての検討も行っているが、傾向は二例のため、評価困難である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予想に反し、R-CHOP例での免疫異常が認められないことと、R-CHOPによる治療成績向上のまて、自家移植適応症例が減っているため
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今後の研究の推進方策 |
R-CHOP症例で免疫異常が認められなければ、それが事実であり、症例数を予定通り蓄積し、一定の結論を出す予定である。
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