研究課題
ペプチドミクス手法により、顕微鏡的多発血管炎患者の治療前の血清中に特異的に検出されるペプチドとして、アポリポタンパクA-I(ApoA-I)のC末端13残基よりなるペプチドを同定し、AC13と命名した。今年度の研究では、ペプチドミクス手法によらない簡便な多検体解析システムの開発を目指した。まず、AC13のC端にKLHを結合した免疫抗原をウサギに免疫して抗N端AC13抗血清を作成し、IgG分画からさらにAffinity精製した(ウサギ抗N-AC13抗体)。AC13の測定系は、市販の抗ウサギIgG抗体を固層化した96穴プレートを用い、これにBiotin標識AC13、未知濃度のAC13を含む検体(または既知濃度のAC13標準品)、および、ウサギ抗N-AC13抗体を加え、一晩反応させ洗浄した後に、酵素標識Avidinを加えて反応・洗浄後に発色させ、標準曲線から検体中のAC13濃度を測定するcompetitive ELISAシステムである。本システムは検体中のApoA-Iも検出してしまうため、検体をあらかじめSep-Pak C18に反応させ溶出分画を測定する方法によりApoA-Iの影響を除外した。この測定系を用いて、ペプチドミクス手法で血清中のイオン強度が既知の血清サンプル中のAC13を測定して、高濃度のAC13を含有するサンプルではELISA測定値がイオン強度と関連することを確認した。一方、AC13はApoA-IのLeu254とSer255の間の酵素切断により遊離されると考えられるため、その生成機序を明らかにする目的でcathepsin Gの関与を検索した。しかし、市販のApoA-Iとcathepsin Gを混合した反応系ではAC13の生成は認められなかった。他の酵素が関与するか、ApoA-Iの分子形態の変化による切断部位の露出が必要である可能性が示唆された。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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