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2010 年度 実績報告書

自然免疫系の活性制御システムの構築:難治性肉芽腫疾患の新規治療法開発

研究課題

研究課題/領域番号 22591107
研究機関島根大学

研究代表者

田辺 剛  島根大学, 医学部, 准教授 (80260678)

キーワード免疫学 / 感染症 / 細菌 / 遺伝子 / 自然免疫 / NOD like receptors
研究概要

NOD Like Receptorsの活性制御を行うため、遺伝子変異導入により作製したドミナントネガティブ体について、細胞レベルでの効果を解析した。
サルコイドーシスの発症機序を明らかにするため、モデル動物での検討を開始した。NOD1ノックアウトマウスに対して、原因菌としてこれまでにわれわれが同定した細胞内局在型のアクネ菌を作用させ、炎症誘導能の変化や肉芽腫の形成を検討する解析を、ミシガン大学病理部との共同で開始した。
International Journal of Hematologyに悪性腫瘍と肉芽腫形成疾患に対するNOD2変異の影響を報告した。欧米ではNOD2 SNPが消化管での感染免疫能を規定することにより骨髄移植後のGraft versus Host Disease (GVHD)の重症度を規定する因子として必須の検査項目になりつつある。本研究では、骨髄移植財団から臨床検体の提供を受けて、日本人集団でのNOD2 SNPとGVHDの重症度について解析を行ったところ、欧米での報告とは逆に、防御的に作用する可能性を示した。また疾患別の発症頻度との相関を解析したところ、急性骨髄性白血病および慢性骨髄性白血病との相関を認めたが、リンパ急性白血病との相関は認めなかった。これまでの欧米での報告から、同じNOD2 SNPが肉芽腫形成疾患と悪性腫瘍の両方の発症に相関していることから、この日本人特有のNOD2 SNPの機能解析をすすめた。またこれまでわれわれが発症機構を明らかにしてきたクローン病、サルコイドーシス、ブラウ症候群に対するNOD1, NOD2の遺伝子変異による影響について、本邦と欧米での相違をInflammation and Regenerationに報告した。変異の頻度および部位は、人種により大きく異なっていた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 炎症におけるNOD like receptorsの役割の日本と欧米での相違について2011

    • 著者名/発表者名
      田辺剛, 他
    • 雑誌名

      日本炎症再生学会誌

      巻: 31 ページ: 196-201

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 1985年から2006年における島根県での膵臓癌死亡に関する地理的解析.2010

    • 著者名/発表者名
      山口奈津、田辺剛, 他
    • 雑誌名

      島根医学雑誌

      巻: 27 ページ: 9-16

    • 査読あり
  • [学会発表] 化学物質を取扱う教育研究機関の教職員男性の金属暴露量の測定2011

    • 著者名/発表者名
      田邉 剛、伊永隆史、石橋康弘、有薗幸司、安田 寛、山口奈津、天野宏紀、三浦美樹子、近藤雄介、藤田委由
    • 学会等名
      第21回日本疫学会学術総会
    • 発表場所
      札幌道立道民活動センター(札幌)
    • 年月日
      2011-01-21
  • [学会発表] 化学物質を取り扱う教職員の毛髪ミネラル解析による金属曝露量の測定2010

    • 著者名/発表者名
      田辺剛, 他
    • 学会等名
      第69回日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      東京フォーラム(東京)
    • 年月日
      2010-10-28
  • [学会発表] 炎症と腫瘍発症におけるNOD like receptorsの役割の日本と欧米での相違について2010

    • 著者名/発表者名
      田辺剛, 他
    • 学会等名
      第14回国際免疫学会
    • 発表場所
      国際会議場(神戸)
    • 年月日
      2010-08-25
  • [学会発表] 科学物質を取り扱う教育研究期間の教職員男性の金属暴露量の測定2010

    • 著者名/発表者名
      田辺剛, 他
    • 学会等名
      第80回日本衛生学会学術総会
    • 発表場所
      仙台国際センター(仙台)
    • 年月日
      2010-05-10

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公開日: 2012-07-19  

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