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2011 年度 実績報告書

宿主自然免疫の解析による新しい深在性真菌症診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22591109
研究機関長崎大学

研究代表者

田代 隆良  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40163456)

研究分担者 掛屋 弘  長崎大学, 長崎大学病院, 講師 (40398152)
今村 圭文  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (90467960)
キーワード深在性真菌症 / 自然免疫 / dectin-1
研究概要

深在性真菌症の診断は困難であり、一般に最適検体を得るには侵襲的アプローチが必要になるが重篤な病態にある患者では実施困難なことも多い。また最適と考えられる検体を用いたとしても、原因菌の分離培養の成功率は必ずしも高くなく、分離培養成功例においても原因菌が同定されるまでには、かなりの日数を要する。現在臨床の場において求められている深在性真菌症の検査法は1.非侵襲的で2.特異度・感度に優れ3.迅速性にも優れる検査法であるが、これらの点に関して現在用いられている血清検査では問題点が多く、不十分である。このような状況下、宿主が感染早期に病原菌を認識し免疫応答する自然免疫が注目されている。自然免疫では担当細胞が、種々のパターン認識レセプターを介して生体に侵入した病原真菌をいち早く認識し、食細胞の活性化や白血球の遊走・集積(炎症細胞)を促進する重要な役割を担う。
そこで、本研究では真菌に対するパターン認識レセプターであるdectin-1が宿主免疫細胞上でどのように発現しているかを解析することで、診断が難しい深在性真菌症の早期診断に役立てることを目的としている。
臨床検体を測定するに先立って、まず健常ボランティアにおける宿主免疫細胞上のdectin-1を測定した。Dectin-1の測定にはフローサイトメトリー法を用いて行った。健常ボランティア5名の血液検体を測定したところ、ある一定の数値以下に収まっていることが確認できた。今後はこの結果基礎値として考え、実際の深在性真菌症の臨床検体の測定を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、健常ボランティアから得られた検体よりdectin-1の正常値がほぼ得られていること。また、深在性真菌症患者からのデータも少ないながら得られていること。

今後の研究の推進方策

今後の推進方策:深在性真菌症患者の検体集積と解析をすすめ、さらに非深在性真菌症症例の検体も集積し、両者を比較検討する。
次年度の研究費の使用計画:当初の予定通り、臨床検体の解析にあたる費用、研究成果を国内外の学会で発表するための旅費にあてる。

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公開日: 2013-06-26  

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