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2011 年度 実績報告書

新規蛋白抗原検出による接合菌症の早期診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22591110
研究機関長崎大学

研究代表者

掛屋 弘  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (40398152)

研究分担者 河野 茂  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80136647)
キーワード接合菌 / シグナルシークエンス
研究概要

主に血液疾患などの免疫抑制患者に発症する深在性真菌症である接合菌症の早期診断に有用と考えられる血清診断法の開発研究を試みた。我々は、前年度に真菌研究における新しいアプローチであるシグナルシークエンストラップ法を利用し、接合菌(Rhizopus oryzae)の膜蛋白質および分泌蛋白質を網羅的に同定して、二つの抗原蛋白を候補に選出し、本年度はその蛋白精製を行った。
シグナルシークエンストラップを用いて膜蛋白および分泌蛋白遺伝子の検出を試み、302の候補蛋白のシークエンスおよびR.oryzaeのデータベース(http://www.broadinstitute.org/annotation/genome/rhizopus_oryzae/MultiHome.html)より遺伝子の同定を行った。その中から、最も多い163のクローンを占めた蛋白(候補A : hypothetical protein、226アミノ酸から構成される約23kDaの蛋白)および2番目に多い45のクローンが得られた蛋白(候補B : predicted protein、486アミノ酸から構成される約46kDaの蛋白)を蛋白抗原の候補として選出した。二つの候補蛋白はシグナルシークエンスを有し、後者はそのシークエンスの特徴から細胞壁のβグルカン合成酵素に関連するタンパク質である可能性が示唆された。その後、GST融合型候補A-遺伝子発現系構築および大腸菌による候補A-遺伝子発現系構築、pGEX-4T-1ベクターを用いた発現検討を行い、候補A遺伝子由来のタンパク質の発現、精製に成功した。
現在、ポリクローナル抗体の作成を目的として免疫中である。また、現在候補Bに関しても、大腸菌による遺伝子発現を試みている。(個々のクローンの遺伝子名等は、今後の特許申請等にも関係があるため本稿には未記載。)

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

抗体精製にやや時間がかかっている。

今後の研究の推進方策

2種類の候補タンパク質に対する抗体が得られた後に、ELISA法を確立し、感染マウスや人血清や組織を用いて、本抗体の有用性を検討する。

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公開日: 2013-06-26  

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