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2010 年度 実績報告書

SMN2遺伝子転写制御を中核技術とする脊髄性筋萎縮症治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22591127
研究機関神戸大学

研究代表者

西尾 久英  神戸大学, 医学研究科, 教授 (80189258)

研究分担者 西村 範行  神戸大学, 医学研究科, 准教授 (00322719)
竹島 泰弘  神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (40281141)
キーワード脊髄性筋萎縮症 / SMN1遺伝子 / SMN2遺伝子 / プロモーター / 転写活性 / ルシフェラーゼ・アッセイ
研究概要

(1)はじめに:脊髄性筋萎縮症(SMA)患者の症状は、SMN2遺伝子発現の程度によって修飾されていると考えられている。SMN2遺伝子のプロモーターには少なくとも2種類のタイプ、すなわちPAC 125D9タイプ(1型プロモーターと略す)とPAC 215P-15タイプ(2型プロモーターと略す)が存在する。そこで、研究者らは、SMN2遺伝子発現機構を解析するために、SMA患者における1型および2型プロモーターの頻度を調査し、さらにそれらの転写活性を解析した。
(2)SMA患者における1型および2型プロモーターの頻度:DHPLC法および塩基配列決定法を用いて、SMA患者52例における1型および2型プロモーターの頻度を調査したところ、51例の患者のSMN2遺伝子は、2型プロモーターのみ存在し、1型プロモーターは存在しないことが判明した。しかし、1例の患者(歩行可能な軽症型)では、1型プロモーターおよび2型プロモーターを有するSMN2遺伝子が存在した。本症例では、SMN2遺伝子発現の高いことが予想された。
(3)1型および2型プロモーターの転写活性:1型プロモーター特異的塩基配列、2型プロモーター特異的塩基配列を蛍光蛋白リポーター(ルシフェラーゼ)・ベクターに挿入したコンストラクトを作成し、それぞれのベクターを培養神経芽細胞に導入し、ルシフェラーゼ発現による蛍光強度を比較した。その結果、1型プロモーター特異的塩基配列ベクターではルシフェラーゼ発現が認められたのに対し、2型プロモーター特異的塩基配列ベクターではルシフェラーゼ発現は認められなかった。培養液にBt2cAMPを添加しても、この傾向は変わらなかった。この実験より、2型プロモーター特異的塩基配列には転写抑制因子が存在することが予想された。
(4)結論:1型および2型プロモーターの差異がSMN2遺伝子発現に影響を与えている可能性が高い。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Novel SCN1A mutations in Indonesian patients with severe myoclonic epilepsy in infancy.2010

    • 著者名/発表者名
      Herini ES, Gunadi, van Kempen MJ, Yusoff S, Sutaryo, Sunartini, Patria SY, Matsuo M, Lindhout D, Nishio H
    • 雑誌名

      Pediatr Int.

      巻: 52 ページ: 234-239

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A polymorphic mutation, c.-32791>G, in the UGT1A1 promoter is a risk factor for neonatal jaundice in the Malay population.2010

    • 著者名/発表者名
      Yusoff S, Takeuchi A, Ashi C, Tsukada M, Ma'amor NH, Alwi Zilfalil B, Mohd Yusoff N, Nakamura T, Hirai M, Harahap ISK, Gunadi, Lee MJ, Takaoka Y, Nishimura N, Morikawa S, Morioka I, Yokoyama N, Matsuo M, Nishio H, van Rostenberghe H.
    • 雑誌名

      Pediatr Res.

      巻: 67 ページ: 401-406

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Generalized epilepsy with febrile seizures plus (GEFS+)spectrum : clinical manifestations and SCN1A mutations in Indonesian patients.2010

    • 著者名/発表者名
      Herini ES, Gunadi, Harahap IS, Yusoff S, Morikawa S, Patria SY, Nishimura N, Sunartini, Sutaryo, Takada S, Matsuo M, Nishio H
    • 雑誌名

      EpilepsyRes.

      巻: 90 ページ: 132-139

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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