研究課題/領域番号 |
22591132
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
福田 光成 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (80274330)
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研究分担者 |
鈴木 由香 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄付講座准教授 (00304634)
江口 峰斉 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (50420782)
田中 潤也 愛媛大学, プロテオ医学研究センター, 教授 (70217040)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 熱性けいれん / てんかん / サイトカイン / 動物モデル |
研究概要 |
遷延性温熱誘発痙攣(pHS)モデルを用いて、熱性痙攣重積が海馬硬化症を伴う内側側頭葉てんかん(MTLE-HS)の原因となるか、炎症性サイトカインはMTLE-HS発症に影響を及ぼすかを検討した。日齢10にpHSを誘発する群、発作後と翌日にIL-1βを投与する群、及び対象群に分け、日齢70にカイニン酸を投与し痙攣出現時間(SOT)を測定した。次に日齢10と12にpHSを誘発する群、2回の発作後と翌日にIL-1βを投与する群、及び対照群に分け同様にSOTを測定した。更には炎症性サイトカインとしてTNFαを使用し、上記と同様な実験を行った。その結果、日齢10と12にpHSを誘発し発作後と翌日にIL-1βを投与した群のみで有意にSOTが短縮した。この唯一有意差を認めた『IL-1βを投与しpHSを反復誘発させた群(反復pHS+IL-1β群)』を用いて、中枢神経系病変の検討を行った。 ラットを、反復pHS+IL-1β群と対照群の2群に分け、日齢70に全身麻酔下に脳を取り出し海馬の病理学的検討を行った。反復pHS+IL-1β群では対照群に比して、有意にCA1およびCA3領域での神経細胞数の減少が認められた。更にはパルブアルブミン染色による検討では、反復pHS+IL-1β群では対照群に比して、有意にGABA系神経細胞の減少が認められた。今回の結果は、IL-1βを過剰産生する素因を持つ乳幼児での熱性痙攣重積の反復は、成人期での痙攣準備性を亢進させMTLE-HS発症に関与する可能性と、熱性痙攣重積を呈した患児に対する治療(重積発作時の抗炎症療法および持続的抗痙攣剤による発症予防)の必要性を示唆するものと考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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