研究概要 |
SMA(Spinal muscular atrophy)は, 染色体5q13領域のテロメア側にあるSMN1遺伝子の欠失で脊髄の前角細胞にある運動神経の変性により全身の筋委縮が特徴である。SMN1と高い相同性を持つSMN2は、SMAの軽症型のSMAIIIでは3から4コピー存在しSMN1の欠失を代償していると考えられている。最近、てんかんに使用されるVPA(デパケン)が, SMN2のコピー数、SMN蛋白を増加させることが、またSMAIIの症例にアマンタジンを使用し有用性が報告された。VPAおよびアマンタジンのSMAに対する有効性の基礎的研究として、SMAの患者さんの培養皮膚線維芽細胞を確立しSMNmRNAとSMN蛋白レベルで解析した。結果:VPA投与の有効性とアマンタジンの無効性が明らかにされた。
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