• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

けいれん後の海馬神経細胞傷害の制御メカニズムにおけるミクログリアの役割

研究課題

研究課題/領域番号 22591139
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

竹宮 孝子  東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (70297547)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードIL-1beta / 神経細胞傷害 / mPGES-1 / EP3 / 神経細胞 / アストロサイト / 組織培養 / カイニン酸
研究概要

Interleukin-1 beta(IL-1b)遺伝子欠損マウス(IL-1bKO)と野生型マウス(WT)を用いて海馬の組織培養を行い、カイニン酸(KA)投与による神経細胞傷害をNeu-Nの免疫染色とpropidium iodide (PI)染色により比較したところ、WTの海馬では、コントロールに比べて、KAを投与したものはCA3領域を中心にPIの取り込みは強まり、Neu-Nの染色は弱まることが確認された。しかし、IL-1bKOの海馬では、コントロールですでにCA3領域のNeu-Nの染色はCA1領域の染色に比べ極端に弱く、またCA1領域の染色が通常以上に強まっていることがわかった。この傾向は、KAを投与した場合も変化は見られなかった。PIの取り込みはKAでやや強まる傾向を示したが、WTと比べるとその変化は小さかった。
このように、コントロールの状態で、IL-1bKOとWTの神経細胞の分布形態に変化が見られたことから、アストロサイトの分布や血管走行をGFAP、Tomato Lectinで染め分け観察した。その結果、IL-1bKOの海馬組織ではWTで見られるような構築を維持しておらず、ランダムなアストロサイトの増殖と血管構築の乱れが認められた。
mPGES-1の発現は、WTではKAを投与した場合はコントロールに比べ、Tomato Lectin染色部分で染色の増強が認められたが、IL-1bKOでは、KAを投与による増強は観察されなかった。EP3の発現は、WTではKAを投与した場合はコントロールに比べ、GFAP染色部分で染色の増強が認められたが、IL-1bKOでは、コントロール、KA投与いずれにおいても染色されなかった。
本研究結果は、IL-1bがmPGES-1とEP3の発現制御に関わる可能性を示唆したが、神経細胞、アストロサイト、血管の組織的な構造構築にも関与することが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Microsomal prostaglandin E synthase-1 aggravates inflammation and demyelination in a mouse model of multiple sclerosis.2013

    • 著者名/発表者名
      Takeuchi C, Matsumoto Y, Kohyama K, Uematsu S, Akira S, Yamagata K and Takemiya T.
    • 雑誌名

      Neurochem Int.

      巻: 62 ページ: 271-280

    • DOI

      10.1016/j.neuint.2012.12.007

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 睡眠障害とプロスタグランジン2012

    • 著者名/発表者名
      竹宮 孝子
    • 雑誌名

      加齢研究

      巻: 3 ページ: 39-44

    • 査読あり
  • [学会発表] 多発性硬化症における膜型プロスタグランジンE 合成酵素(mPGES-1)の関与

    • 著者名/発表者名
      竹宮 孝子、竹内 千仙、山形 要人.
    • 学会等名
      第127回日本薬理学会関東部会
    • 発表場所
      東京
  • [学会発表] Prostaglandin E(2) produced by microsomal prostaglandin E synthase-1 regulates the onset and the maintenance of wakefulness.

    • 著者名/発表者名
      Takako Takemiya and Kumiko Fumizawa
    • 学会等名
      第35回日本神経科学大会
    • 発表場所
      名古屋

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi