• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

自己炎症疾患における炎症制御機能解析法の開発;家族性地中海熱をモデルとした研究

研究課題

研究課題/領域番号 22591152
研究機関金沢大学

研究代表者

東馬 智子  金沢大学, 大学病院, 助教 (00377392)

研究分担者 谷内江 昭宏  金沢大学, 医学系, 教授 (40210281)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード炎症制御 / 自己炎症疾患 / 家族性地中海熱 / MEFV遺伝子
研究概要

本年度の研究成果は以下の通りである。
1)LPS刺激による単核球サイトカイン産生プロフィールの検討:患者血液より分離した単核球を種々の濃度のLPSを添加培養し、炎症性サイトカインの産生パターンをELISA法で定量した結果、有症状期には末梢血単球における炎症性サイトカイン(TNFαとIL-6)の産生が対照に比べ異常に亢進していた。それに対し間欠期には逆にLPSにより誘導されるサイトカイン産生が著しく低下していた。このような現象は、MEFV遺伝子変異の有無や変異部位の違いにかかわらず、家族性地中海熱を疑われた患者で同様に認められた。
2)サイトカイン産生プロフィールとpyrin蛋白発現プロフィールの関連についての検討:異なるMEFV遺伝子変異症例患者の単核球、好中球から得たpyrin mRNA発現をコントロール群と比較した。Exon 10に変異を持つFMF症例においても他の変異群や対照群と明らかな差は認められなかった。一方サイトカインの検討では、exon 10に変異を持つ患者群では、非発作時においてもIL-18が高値を示した。これらは、治療により正常化を示した。
3)他の自己炎症性疾患におけるMEFV遺伝子変異の意義:臨床的に家族性地中海熱とは異なる炎症性疾患において、MEFV遺伝子変異を解析した。特に非遺伝性自己炎症疾患であり、患者数の多いPFAPA症候群症例16名中11名に、MEFV遺伝子にexon 10以外の特定の変異がみられた。この変異は、正常人にも一定の頻度で認められる遺伝子多型であるが、PFAPAにおけるこれらの変異の頻度は対象群に比べ有意に高頻度だった。さらに、関節リウマチや壊死性リンパ節炎と診断されている患者のなかにも特定の変異が高頻度で認められることから、これらの変異が病態修飾因子として関与していることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 その他

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] MEFV変異を有する周期性発熱症候群におけるサイトカインプロファイルの特徴2012

    • 著者名/発表者名
      東馬 智子
    • 学会等名
      第22回小児リウマチ学会
    • 発表場所
      ウィルあいち( 名古屋)
    • 年月日
      20121005-20121007
  • [学会発表] MEFV変異を有する周期性発熱症候群におけるサイトカインプロファイルの特徴

    • 著者名/発表者名
      東馬 智子
    • 学会等名
      厚生労働省難治性疾患克服研究事業 「自己炎症疾患とその類縁疾患に対する新規診療基盤の確立」班 平成24年度 班会議
    • 発表場所
      ベルサール八重洲( 東京)
  • [学会発表] 家族性地中海熱におけるサイトカインプロファイルと炎症病態

    • 著者名/発表者名
      谷内江 昭宏
    • 学会等名
      第6回自己炎症疾患研究会
    • 発表場所
      ベルサール八重洲( 東京)
  • [学会発表] 家族性地中海熱症例の長期臨床経過と血清サイトカイン

    • 著者名/発表者名
      谷内江 昭宏
    • 学会等名
      厚生労働省難治性疾患克服研究事業 「家族性地中海熱の病態解明と治療指針の確立」班 平成24年度 班会議
    • 発表場所
      都市センターホテル( 東京)

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi