研究課題
IL-18関連分子群とHLA特異的ペプチド薬のアゴニスト・アンタゴニストとしての機能解析をふまえ、薬剤としてのポテンシャルの違いを、生物機能、タンパク安定性、タンパク構造学的に検討した。特に、アレルギー、自己免疫疾患での炎症性変化の進展を抑制するための新たな手段としてのサイトカイン制御及び、抗原特異的な獲得免疫の起点であるHLAペプチド複合体とT細胞レセプターの認識機構を制御する分子薬の解析を行った。決定した立体構造を基にしたinsilico分子設計・論理的な蛋白工学的機能分子デザイン(rational design)によるアンタゴニスト・部分アゴニスト等(低分子及びペプチド)のスクリーニングを行った。特に、現在得られている4種を出発点として、剤様低分子化合物をターゲットとして、薬剤分子を3次元構造として保有する、2次スクリーニング用セカンド分子データベースを作成する。現時点で利用可能な分子情報として、約100万分子を対象とした。一方、我々が実験的に決定したタンパク原子座標をもとに、コンピューター上に立体構造・表面電荷分布・原子間相互作用力・van der Waals力・電磁力場等を構築した。これらの成果をもとに新規計算システムにより弱い制限にてコンピュータースクリーニングを行い、現在までに得られている実験データを参照・組み込んだシステムにより稼働した。その結果として、新規の候補薬剤の特定にいたった。〔特許出願等〕
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