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2012 年度 実績報告書

家族性血球貪食症候群の迅速診断法確立と細胞工学的手法を用いた病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 22591159
研究機関京都大学

研究代表者

八角 高裕  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00511891)

研究分担者 平家 俊男  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90190173)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード家族性血球貪食症候群 / 迅速診断 / iPS細胞
研究概要

A)家族性血球貪食症候群(FHL)スクリーニングと病態解析:全国より寄せられたFHL疑い症例に対してスクリーニングを行い、新たに5例のFHL3症例を診断した。この内3症例は乳児期早期発症の典型例であったが、残りの2例は7歳と15歳発症の晩期発症非典型例であった。遺伝子解析の結果、晩期発症例はUNC13D遺伝子にミスセンス変異を有しており、NK細胞並びにCTLの脱顆粒機能を解析した所、NK細胞の脱顆粒機能が比較的残存しているのに対し、CTLの脱顆粒機能は早期発症例と同程度に低下している事が判明した。この結果より、FHLの発症時期と残存NK細胞機能との関連が示唆された。
B)血球貪食症候群の多様性:FHLスクリーニングに寄せられたHLH症例の発症早期の臨床情報を原因別に解析した所、LDH等の溢脱酵素はFHLより二次性HLH症例に於いて高い傾向があった。白血球分画・ferritin・sIL-2Rを各病型間で比較検討した所、FHL症例では全例が(リンパ球)/(好中球)比が1以上であり、(sIL-2R)/(ferritin)比も一例を除いて1以上であった。一方、二次性HLH症例の(リンパ球)/(好中球)比は1以下である症例が多く、sIL-2Rの値に比してferritinの上昇が著しい症例が存在する事が判明し、MAS症例や新生児HSV-HLH症例にこの傾向が強いことが判明した。EBV-HLH症例や原因不明例に於いては明らかな傾向は認められなかった。以上の結果より、発症早期の白血球分画・ferritin・sIL-2R・LDHを検討する事により、病型推定が可能である事が示された。
C)患者由来iPS細胞の樹立と各血球細胞への分化誘導:iPS細胞より単球系細胞の誘導方法を確立した。又、FHL3症例由来線維芽細胞を用いてFHL3-iPSの樹立に取り掛かっている。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 家族性血球貪食症候群のスクリーニング検査2013

    • 著者名/発表者名
      八角高裕
    • 雑誌名

      血液フロンティア

      巻: 23 ページ: 27-32

  • [学会発表] 血球貪食性リンパ組織球症の病態解明に向けて2013

    • 著者名/発表者名
      八角高裕
    • 学会等名
      第116回日本小児科学会学術集会
    • 発表場所
      広島市文化交流会館
    • 年月日
      20130419-20130421
    • 招待講演
  • [学会発表] 一般検査から見たFHL/二次性HLHの特徴と病態の考察2013

    • 著者名/発表者名
      八角高裕
    • 学会等名
      第8回血球貪食症候群研究会
    • 発表場所
      ベルサール八重洲
    • 年月日
      20130316-20130316
  • [学会発表] Late-onset FHL3: 2症例の検討2013

    • 著者名/発表者名
      堀雅之、八角高裕
    • 学会等名
      第8回血球貪食症候群研究会
    • 発表場所
      ベルサール八重洲
    • 年月日
      20130316-20130316
  • [学会発表] Diagnosing FHLs among HLHs: Current status and future direction2012

    • 著者名/発表者名
      八角高裕
    • 学会等名
      第54回日本小児血液・がん学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      20121130-20121202
    • 招待講演
  • [図書] 自己炎症性疾患・自然免疫不全症とその周辺疾患2012

    • 著者名/発表者名
      八角高裕
    • 総ページ数
      279(免疫調節障害を担当)
    • 出版者
      診断と治療社

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公開日: 2014-07-24  

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