研究概要 |
まず正常なヒト臍帯血をもちいて人工骨髄の機能解析の研究を行っている。 (Step1)ヒト間葉系幹細胞と人工基質の共培養による人工骨髄の作成 1)ヒト間葉系幹細胞を幹細胞専用培地にて増殖後、骨芽細胞分化培地にてハイドロキシアパタイトと共培養を行いハイドロキシアパタイト内で、骨芽細胞を間葉系幹細胞から誘導しALP染色やvon kossa染色を実施し骨芽細胞への誘導細胞数の変化を評価したところ骨芽細胞の存在が確認できた。つぎに複数のハイドロキシアパタイトとヒト間葉系幹細胞を骨芽細胞誘導培地で共培養し、免疫不全マウスであるNOD/Shi-scid,IL-2RγKOマウス(NOGマウス)皮下に移植する。この過程で1ヵ月後に骨髄類似環境の構築が認められてくる。(Step2)移植されたヒト造血幹細胞が生体内で人工骨髄に生着できるか?正期産の臍帯血よりMACS Sortingをもちいて、CD34陽性細胞を分離して(純度95%以上)凍結保存する。Step1で皮下に人工骨髄を移植したNOGマウスに280radの放射線を照射した後、ヒト臍帯血CD34陽性細胞を移植し移植後8週後作製した皮下の人工骨髄を取り出し(一部は2次移植を施行する。)、組織学的評価をおこない免疫染色にてヒト造血細胞を確認している。さらには2次移植および3次移植を施行することにより人工骨髄ないでの人造血細胞の長期維持とニッチの検討を行う予定である。
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