研究課題/領域番号 |
22591177
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
池住 洋平 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70361897)
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研究分担者 |
鈴木 俊明 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (50419305)
唐澤 環 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (30447601)
河内 裕 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60242400)
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キーワード | 慢性腎疾患 / 活性化マクロファージ / M2 / 線維化 |
研究概要 |
1.ヒトの慢性糸球体腎炎におけるM2型活性化マクロファージ(M2)の機能解析 小児および成人IgA腎症の腎生検組織所見および臨床像の検討から、CD163またはCD204陽性のM2型Mφが慢性組織病変(糸球体硬化・間質線維化)に関与していること、成人例は小児例に比べより慢性所見を取りやすい要因となることを明らかにした。また、in vitroの実験系と合わせ、このM2による慢性組織病変の形成には、線維化促進因子であるconnective tissue factor(CTGF)の産生を介している可能性を明らかにし、欧文誌に報告した。 2.ヒト単球を用いた網羅解析 ヒト末梢血正常単球をマクロファージに分化させ、LPS/IFNγおよびDexamethasoneを用いて、それぞれM1型、M2型に活性した際に産生するサイトカインや特異的発現タンパクの解析を行い、腎炎の進展に係るマクロファージ由来因子の候補の抽出を試みた。 その結果、IL4、PDGFなどのサイトカインが組織病変慢性化に係るM2由来因子として重要な候補である可能性を見出した。今後、これら候補因子のヒト腎炎での発現の確認とともに制御法などを検討する予定である。
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