研究概要 |
本研究では、小児における全身性血管炎である川崎病の血管炎の機序をin vitroで再現し、治療方針の確立を含めた詳細な検討を行うことを目的とした。その手法として、過去に川崎病について行われきたin vitroの研究は、白血球・血管内皮細胞・平滑筋細胞等を各々独立した培養で検討されてきたのに対して、複数の細胞を共培養し相互作用による反応を見ることに重点を置いた。その結果、3T3,U-937,臍帯血管内皮を用いた共培養では、細胞同士の接触自体で炎症に関わる細胞の機能が強く惹起されることが明らかになった。これは、生体内の炎症反応進行において細胞同士の相互作用が極めて重要であることをしめした。
|