研究課題
基盤研究(C)
早産児は生後保育器という特殊な環境で長期間養育される。正期産児とは著明に異なる生後環境はその後の脳機能の発達に多大な影響を与えると考えられる。 本研究の目的は近赤外分光法(NIRS)を用いて、 早産児、正期産児における嗅覚の大脳皮質レベルの機能的発達変化を比較検討し、その発達の特徴を明らかにすることである。 正期産児とほぼ満期に達した早産児を対象とし、NIRS を用いて母乳、他人の母乳、粉ミルクの臭い刺激による脳血流の変化を測定した。 正期産児においては他人の母乳刺激で生後日齢と反応潜時の間に負の相関を認めた。これに対し、自分の母親の母乳刺激では生後日齢と反応潜時の間に正の相関を認めた。この関係は早産児には認められず、ミルクの刺激において生後日齢と反応潜時の間に負の相関を認めた。 正期産児と早産児で、修正週数をそろえた反応潜時の比較では、いずれの刺激においても有意差を認めなかった。
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