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2012 年度 実績報告書

胎内肺傷害後の重症新生児慢性肺疾患患児における細胞外酸化還元環境の破綻

研究課題

研究課題/領域番号 22591211
研究機関大阪医科大学

研究代表者

荻原 享  大阪医科大学, 医学部, 講師 (00211128)

研究分担者 大植 慎也  大阪医科大学, 医学部, 助教 (40399085)
研究期間 (年度) 2010-10-20 – 2013-03-31
キーワード新生児慢性肺疾患 / グルタチオン / レドックス / 酸化還元電位 / アスコルビン酸 / 尿酸
研究概要

新生児慢性肺疾患(CLD)は、本来肺呼吸には適さない’未熟肺‘に複合的なダメージが積み重なって生ずる早産児特有の慢性呼吸器疾患であり、将来の呼吸機能や、発達予後をも左右する重篤な疾患である。傷害因子としては、出生後の酸素毒性や人工呼吸器による圧容量負荷が主なものであるが、出生前の胎盤感染や絨毛膜下血腫などの胎児環境の悪化も統計的にCLDを重症化させ得る因子であることが知られている。しかしながらその機序は未だ推測の域を出ない。我々は、胎内炎症に起因する重症例では、肺胞内外のレドックス環境が破綻し、出生後の、酸素などの傷害因子に対する感受性が高まっているのではないかと考え、実際の臨床検体を用いて、その証拠を得んがため、今回の研究を計画した。
対象は、在胎32週未満の気管内挿管患児で、臨床的に必要不可欠な、気管内洗浄時に生じる余剰検体を、気管支肺胞洗浄液 (bronchoalveolar lavage fluid, BALF) のサンプルとして用いた。当初は、HPLC-ECD(電気化学検出器)法による還元型グルタチオン / 酸化型グルタチオン (GSH/GSSG) 測定に加えて、ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)法によるシステイン / シスチン測定も含める予定であったが、実際のBALFでは測定困難であったため計画を変更し、グルタチオンと同様に、BALF中の水溶性抗酸化物質として重要な、アスコルビン酸と尿酸の、それぞれの酸化型と還元型の測定を行うこととした。
まだ、統計解析をするには十分な数には至っていないが、予想通り、重症のbabbling typeのCLDでは、グルタチオン、アスコルビン酸、尿酸すべての酸化体の割合が高く、本来なら、グルタチオンがアスコルビン酸を還元体に保つ代償機転が働くはずだが、その点も含め、全体的に水溶性抗酸化ネットワークは破綻しているように思われる。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Non-resolving inflammationとしてのCLD~新たな視点から、次世代の予防・治療法を考える~

    • 著者名/発表者名
      荻原 享
    • 学会等名
      近畿新生児研究会
    • 発表場所
      大阪
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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