胎盤感染が先行した場合の、新生児慢性肺疾患重症化の要因の一つに、肺内酸化還元環境の破綻を想定し、在胎32週未満の早産児の、肺胞上皮被覆液中の低分子抗酸化物質の酸化還元状態を測定した。その結果、胎盤感染を伴い、臍帯血のIgM、KL-6が高い例では、出生後4-8日目の肺胞上皮被覆液中のdehydroascorbicacid/ascorbicacid比、および、GSSG/GSH比が、共に高値を示すことが明らかとなった。特に、dehydroascorbicacid/ascorbicacid比は、臍帯血のIgM、KL-6と強い相関関係にあった。
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