• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

糖鎖修飾した臍帯血幹細胞移植による周生期脳障害の克服

研究課題

研究課題/領域番号 22591213
研究機関愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所

研究代表者

中西 圭子  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 主任研究員 (50280813)

キーワード臍帯血幹細胞 / 周生期脳障害 / 糖鎖 / 神経細胞死
研究概要

自己複製能・多分化能をもつ幹細胞を用いた再生医療は、様々な医療分野で期待されている。これまてに私たちは、新生児低酸素性虚血性脳症(HIE)モデルラットを用いて、神経幹細胞の脳室内投与とともに、幹細胞周囲の微小環境分子であるコンドロイチン硫酸などの糖鎖を制御することにより、ラット脳梗塞が軽減できることを明らかにしてきた。本研究では、新生児において最も安全かつ簡便に採取できる幹細胞源である臍帯血幹細胞を用いて、周生期脳障害に対する効率的な再生医療法を開発するとともに、その分子基盤を明らかにすることを目的としている。
ラット胎仔より臍帯血を採取し有核細胞層を分離し凍結保存した後、HIEモデルラットに腹腔内投与した。臍帯血有核細胞を投与したラットでは対照群に比較して行動評価で活動性が高い傾向が観察された。しかし、ラット胎仔より採取できる臍帯血有核細胞数はモデルラットに投与するには極少数であり、有効か否かを判定するための例数が集まらないことがわかり、臍帯血幹細胞を増殖させる必要性が明らかとなった。そこで、ラット臍帯血有核細胞を幹細胞成長因子など4種のサイトカイン存在下で培養し、増殖させた後、HIEモデルラットに投与した。増殖させた臍帯血幹細胞を投与したラットでは、凍結臍帯血投与のときと同様に、対照群に比較して行動学的に活動性が高い傾向が観察された。現在、例数をさらに増やして検討中である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Neuroglycan C, a brain-specific chondroitin sulfate proteoglycan, interacts with pleiotrophin, a heparin-binding growth factor.2010

    • 著者名/発表者名
      Nakanishi K, Tokita Y, Aono S, et al.
    • 雑誌名

      Neurochem.Res.

      巻: 35 ページ: 1131-1137

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A wide spectrum of clinical and brain MRI findings in patients with SLC19A3 mutations.2010

    • 著者名/発表者名
      Yamada K, Miura K, Hara K, et al.
    • 雑誌名

      BMC Med.Gene.

      巻: 11 ページ: 171-178

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Atypical social development in NICU survivors at 12 months.

    • 著者名/発表者名
      Yamada Y, Yoshida F, Hemmi H, et al.
    • 雑誌名

      Pediatr.Int.

      巻: 54(In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] 多様な臨床症状と脳MRI画像を呈するSLC19A3異常症2011

    • 著者名/発表者名
      山田憲一郎、三浦清邦、原賢寿, ら
    • 学会等名
      第94回東海臨床遺伝・代謝懇話会
    • 発表場所
      安保ホール(名古屋)
    • 年月日
      2011-02-01
  • [学会発表] 脳特異的コンドロイチン硫酸プロテオグリカン、ニューログリカンCはプレイオトロフィンと結合する2010

    • 著者名/発表者名
      中西圭子、時田義人、青野幸子, ら
    • 学会等名
      第33回日本神経科学大会、第53回日本神経化学会大会、第20回日本神経回路学会合同大会(Neuro2010)
    • 発表場所
      神戸国際会議場(神戸)
    • 年月日
      2010-09-04
  • [学会発表] NICU退院児の非定型的な社会性発達(12ヶ月齢におけるMCHAT評価の試み)2010

    • 著者名/発表者名
      山田恭聖、中西圭子、孫田みゆき, ら
    • 学会等名
      第46回 日本周産期・新生児医学会学術集会
    • 発表場所
      神戸国際会議場(神戸)
    • 年月日
      2010-07-13
  • [学会発表] 中枢神経疾患に対する幹細胞療法-周産期脳障害の救世主となりうるか-2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤義朗, 中西圭子, 大平敦彦, ら
    • 学会等名
      第52回 日本小児神経学会総会
    • 発表場所
      福岡国際会議場(福岡)
    • 年月日
      2010-05-20

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi