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2012 年度 実績報告書

糖鎖修飾した臍帯血幹細胞移植による周生期脳障害の克服

研究課題

研究課題/領域番号 22591213
研究機関愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所

研究代表者

中西 圭子  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 主任研究員 (50280813)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード周生期脳障害 / 臍帯血幹細胞
研究概要

本研究は、新生児において最も安全かつ簡便に採取できる幹細胞源である臍帯血幹細胞を用いて、周生期脳障害に対する効率的な再生医療法を開発し、その分子基盤を明らかにすることを目的とする。これまでヒト臍帯血幹細胞や間葉系幹細胞を動物モデルに用いた報告はいくつかあるが、その効果は実験条件により様々である。本研究では、ラット臍帯血幹細胞をラット新生児低酸素性虚血性脳症(HIE)モデルに移植することによる治療効果を検討した。
ラット胎仔より臍帯血を採取し、有核細胞層を分離、4種のサイトカイン存在下で培養し増殖させた(UCBC)。CFU-GMアッセイを行ったところ、培養10日目での総コロニー形成細胞数は約400倍に増加していた。この増殖させた細胞(UCBC)をHIEモデルラットに受傷3日後に腹腔内投与し、受傷3週間後に行動学的、組織学的に評価した。UCBC投与群では患側/対側の残存脳面積が対照群に比較して大きかった。また、Cylinder test, Rotarodなどの行動実験を行ったところ、UCBC投与群では左右差が軽減し、運動機能の改善が観察された。以上のことから、臍帯血幹細胞の腹腔内投与が、HIEに対する治療法として有用であることが示唆された。しかし、その効果には個体差があることから、今後臨床に応用していくためには、幹細胞による梗塞軽減効果の機序を明らかにしていく必要があると考えられた。また、胎生19日目のラット胎仔臍帯の免疫組織染色を行ったところ、臍帯動静脈壁にコンドロイチン硫酸糖鎖の発現が観察された。この結果は、糖鎖により臍帯血幹細胞の分化増殖や性質が制御されている可能性を示唆している。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Dexamethasone administration to the neonatal rat results in neurological dysfunction at the juvenile stage even at low doses.2013

    • 著者名/発表者名
      Ichinohashi Y, Sato Y, Saito A, Ito M, Watanabe K, Hayakawa M, Nakanishi K, Wakatsuki A, Oohira A.
    • 雑誌名

      Early Hum Dev.

      巻: in press ページ: in press

    • DOI

      doi:pii:S0378-3782(12)00250-2.10.1016/j.earlhumdev.2012.10.007. [Epub ahead of print]

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A highly-sulfated chondroitin sulfate, CS-E, adsorbs specifically to neurons with nuclear condensation.2012

    • 著者名/発表者名
      Nakanishi K, Ito M, Sato Y, Oohira A.
    • 雑誌名

      Neurosci. Res.

      巻: 74 ページ: 223-229

    • DOI

      10.1016/j.neures.2012.08.009. Epub 2012 Sep 14.

    • 査読あり
  • [学会発表] BRESEK/BRESHECK症候群の病因遺伝子(MBTPS2)の脳発達おける機能解析.2012

    • 著者名/発表者名
      山田 憲一郎、福原 弥生、水野 誠司、内木 美沙子、木村 礼子、山田 裕一、中西 圭子、若松 延昭
    • 学会等名
      第85回日本生化学会大会
    • 発表場所
      福岡国際会議場 (福岡)
    • 年月日
      20121214-20121216
  • [学会発表] 新生児低酸素性虚血性脳症モデルラットに対するラット臍帯血幹細胞投与.2012

    • 著者名/発表者名
      中西圭子、伊藤美春、佐藤義朗
    • 学会等名
      第57回日本未熟児新生児学会・学術集会
    • 発表場所
      ホテル日航熊本 (熊本)
    • 年月日
      20121125-20121127
  • [学会発表] 新生児低酸素性虚血性脳症に対するヒト臍帯血由来単核球を用いた幹細胞療法.2012

    • 著者名/発表者名
      服部哲夫、佐藤義朗、杉山裕一朗、伊藤美春、近藤大貴、齊藤明子、津田弘之、藤巻英彦、一ノ橋祐子、小谷友美、中西圭子、早川昌弘
    • 学会等名
      第57回日本未熟児新生児学会・学術集会
    • 発表場所
      ホテル日航熊本 (熊本)
    • 年月日
      20121125-20121127
  • [学会発表] 新生仔ラットにおける低用量デキサメサゾンによる神経発達.2012

    • 著者名/発表者名
      一ノ橋祐子、佐藤義朗、齊藤明子、伊藤美春、渡辺貴美、早川昌弘、中西圭子、若槻明彦、大平敦彦
    • 学会等名
      第35回日本神経科学大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場 (名古屋)
    • 年月日
      20120918-20120921
  • [学会発表] 高硫酸化コンドロイチン硫酸CS-Eの神経保護活性.2012

    • 著者名/発表者名
      中西圭子、伊藤美春、 佐藤義朗、大平敦彦
    • 学会等名
      第35回日本神経科学大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場 (名古屋)
    • 年月日
      20120918-20120921

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公開日: 2014-07-24  

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