研究課題/領域番号 |
22591217
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
門野 岳史 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (80292910)
|
研究分担者 |
佐藤 伸一 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (20215792)
|
研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
キーワード | beta 7 integrin / alpha E integrin / 悪性黒色腫 / ICAM-1 / VCAM-1 |
研究概要 |
悪性黒色腫に対する抗腫瘍免疫において重要なのは血球細胞が腫瘍へと浸潤することである。野生型マウス、beta7インテグリン欠損マウス、およびalphaEインテグリン欠損マウスにB16悪性黒色腫細胞を耳に接種したところ、beta7インテグリン欠損マウスのみにおいて腫瘍の成長が有意に遅延していた。またbeta7インテグリン欠損マウスにおいては腫瘍部へのCD4陽性T細胞の数が増加しており、それに伴って腫瘍局所でのインターフェロンガンマの発現がReal-Time PCRにて検討したところ亢進していた。更に悪性黒色腫細胞を足底若しくは腹部に皮下注射した場合は野生型マウス、beta7インテグリン欠損マウス、およびalphaEインテグリン欠損マウスに差は見られなかった。また、B16悪性黒色腫細胞を静脈注射し、肺における転移巣を検討した場合も有意な差が見られなかった。更に野生型マウスおよびbeta7インテグリン欠損マウスの脾臓細胞を用いてCTLアッセイを行ったところ両者に差は見られず、脾臓細胞自体の抗腫瘍作用は同等と考えられた。一方、腫瘍局所でのサイトカインおよびケモカインの産生を更に種類を増やしてReal-Time PCRにて検討したところインターフェロンガンマに加えてCCL5、CXCL9もbeta7インテグリン欠損マウスにおいて有意に増加しており、サイトカインプロフィールがTh1型反応に近いと考えられた。更に、Th1細胞の局所浸潤に関わるICAM-1、VCAM-1の発現がbeta7インテグリン欠損マウスではこうしんしていた。以上より、beta7インテグリン欠損マウスにおいてはICAM-1、VCAM-1の発現亢進により、インターフェロンガンマを発現するTh1型のCD4陽性T細胞の浸潤数が増加することにより、抗腫瘍効果が野生型マウスより亢進すると考えられた。
|
現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|