研究課題/領域番号 |
22591233
|
研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
矢上 晶子 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (90367699)
|
研究分担者 |
斉藤 博久 国立成育医療研究センター(研究所), 免疫アレルギー研究部, 部長 (40130166)
松永 佳世子 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (80131192)
大保木 啓介 国立成育医療研究センター(研究所), 免疫アレルギー研究部, 研究員 (80415108)
林 宣宏 東京工業大学, 生命理工学部, 准教授 (80267955)
|
キーワード | アレルギー性接触皮膚炎 / 遺伝子解析 / 診断バイオマーカー / 染毛剤 / para-phenylenediamine |
研究概要 |
平成22年度は、主に染毛剤による接触皮膚炎患者を従来の診断方法であるパッチテストにより確定診断しサンプルの収集を行った(サンプル収集・感作抗原の解析)。 患者収集:染毛剤によるアレルギー性接触皮膚炎が疑われた患者に対し、para-phenylenediamine(p-PD)を含む染毛剤関連抗原を用いたパッチテストを施行した。その結果、6名が国際接触皮膚炎研究班の判定基準に基づき+以上の陽性反応を呈した。全例が女性で年齢は34歳~78歳であった。いずれの患者も滲出液を伴う重篤な「かぶれ」の症状を呈していた。パッチテストでは、p-PDのほか、オルソアミノフェノール、パラアミノアゾベンゼン、パラアミノフェノールに陽性反応を呈していた。これらの患者に対し、本研究の説明同意が得られた後、サンプルの採取を行った。 サンプル採取:ヘパリン採血(約12.5ml)を実施した(事前に1分間遠心したLymphoprep Tubeに同等量の生理食塩水で希釈した新鮮血液を注入する。さらに同等量の生理食塩水を加える。室温で800g20分間遠心分離する。遠心分離後、単核球のフラクションをパスツールピペットで採取する)。また、新鮮血液をRNA解析目的にPAXgene Blood RNA Tubeに採取した。また、毛髪は毛根組織も含め静かに5本抜き、毛根部1cm程をRNA stabilizer(RNALater[○!R])1mlに浸した。これらを遠心した後にRNeasy [○!R] mini kitのBuffer RLTを加え、mixerにて組織破砕を促進した。QIA shredder [○!R] columnを用いてhomogenizationした後にRNeasy [○!R] minikitのプロトコールに従ってTotal RNAを抽出した。RNase free waterにてelutionした後にV-360で陰圧遠心にて濃縮し、濃度測定した。Agilent2100 Bioanalyser[○!R]にてQualityを確認した。頬粘膜採取は、滅菌済み綿棒で患者の頬粘膜を左右各5回擦り細胞を採取し、綿棒の先をRNAstabilizer(RNAlater[○!R])1mlに浸し、毛根と同様の方法でTotal RNAを抽出した。 マイクロアレイ法による遺伝子発現解析:現在、マイクロアレイ実験(cRNAラベリング、ハイブリダイゼーション、発色とスキャン)に取り組んでいる段階である。
|