研究課題/領域番号 |
22591240
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
米田 耕造 香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (60260626)
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研究分担者 |
窪田 泰夫 香川大学, 医学部, 教授 (10126047)
荒木 伸一 香川大学, 医学部, 教授 (10202748)
中井 浩三 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (40363204)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ロリクリン / フレーキーテールマウス |
研究概要 |
アトピー性皮膚炎は、増悪・寛解を繰り返す、掻痒の強い湿疹病変を主とする難治性皮膚疾患である。現在では、個人にフィラグリン遺伝子に異常が存在すると、表皮のバリア機構が破綻を来たし、起炎物質が、表皮内に容易に侵入し、アトピー性皮膚炎という慢性アレルギー性炎症が生じると考えられている。他方ロリクリンもフィラグリンと同様、表皮角層細胞の辺縁帯の主成分である。現在ロリクリンがアトピー性皮膚炎において果たしている役割については、現時点では何も判明していない。本研究の目的は、アトピー性皮膚炎の動物モデルを作製し、その病態に関与するロリクリンの果たす役割を解析し、その治療薬を探索することである。昨年度は、ロリクリンノックアウトマウスの作製を行った。129Svゲノムライブラリーより、マウスロリクリンgDNAをスクリーニングした。ターゲテイングベクターの構築を行い、ES細胞にエレクトロポレーションを行ない、その後薬剤耐性選択を行った。薬剤耐性のES細胞に対しさらに、PCRスクリーニングを行い、相同組換え体を同定した。上記で得られた陽性ES細胞クローンを仮親の8細胞期胚にマイクロインジェクションした。得られたキメラマウスの飼育と交配を行った。毛色で判断してES細胞由来の子孫マウス(F1)が得られたらPCRで、ジャームライン・トランスミッションを確認した。F1ヘテロ変異マウス同士を交配させ、F2ホモ変異マウスを得ることに成功した。今年度は、フィラグリンノックアウトマウスであるFlaky Tail Miceを米国Jackson Laboratoryより購入した。ロリクリンノックアウトマウスと上記のFlaky Tail Miceをかけ合わせた。現在ロリクリンノックアウトマウスとFlaky Tail Miceから生まれたダブルノックアウロマウスのコロニーを拡大している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ロリクリンノックアウトマウスとFlaky Tail Miceを掛け合わせて生まれたダブルノックアウトマウスの雌が、妊娠しにくく、ダブルノックアウロマウスのコロニーを増やすために時間が掛かった。
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今後の研究の推進方策 |
ロリクリンノックアウトマウスとFlaky Tail Miceならびにダブルノックアウトマウスの皮膚に起炎物質を塗布して皮膚病変を作っていく予定である。
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