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2012 年度 実績報告書

摂食障害に伴う脳高次機能障害の回復可能性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22591283
研究機関名古屋大学

研究代表者

田中 聡  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (00456675)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2015-03-31
キーワード精神医学 / 神経性無食欲症 / 摂食障害 / MRI構造画像容積解析 / 質問紙 / 認知科学
研究概要

神経性無食欲症患者群および健常者群のサンプリングを継続し、患者群28例、健常者群31例について欠損値はあるものの完了した。調査項目は、身体指標(BMI等)、血漿、DNA、芽球化リンパ、各種質問紙、各種神経心理学的検査、MRI構造画像、自己顔画像認知様式などである。
患者群の脳MRI構造画像においては、頭頂後頭連合野(体性感覚や視空間情報処理)、帯状回(情動・痛み・注意力などの認知)、視床(感覚統合)の容積低下が示され、特に視床の容積低下については体重の影響を除外しても有意であった。
患者群に見られたこれらの結果からは、日常の視空間認知に問題がなくとも自己のやせを認識しづらいこと(ボディイメージの障害)など、メタ認知の障害に関する生物学的基盤の一端が明らかとなった。また、これらの各種認知過程の変化は、単なる低栄養の影響のみならず、一部は固定的な障害である可能性が示された。今後、自身のこうした認知傾向への自覚を促し、内省に基づき自律的な行動変容を促す介入(メタ認知の形成を促す介入)を追求する際、介入点の候補となる認知傾向を切り出せたものと考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

患者群について、再栄養療法を行った後の再調査を予定していたが、これは現時点で少数例の調査にとどまっている。

今後の研究の推進方策

昨年より、非自発入院の患者や未成年者について、保護者・親権者の同意と本人の同意があれば調査を行えるよう、名古屋大学医学部附属病院生命倫理審査委員会への申請を行い、承認を得た。これにより、今後サンプル数の拡大が期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)を用いた神経性食思不振症の中枢神経機能障害探索2012

    • 著者名/発表者名
      田中 聡
    • 学会等名
      第25回日本総合病院精神医学会総会
    • 発表場所
      大田区産業プラザ(東京都)
    • 年月日
      20121130-20121201

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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