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2011 年度 実績報告書

高校生1万人のメンタルヘルスサポートシステムの構築について

研究課題

研究課題/領域番号 22591288
研究機関高知大学

研究代表者

下寺 信次  高知大学, 教育研究部・医療学系, 准教授 (20315005)

研究分担者 西田 淳志  東京都精神医学総合研究所, 主任研究員 (20510598)
渡辺 範雄  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (20464563)
上村 直人  高知大学, 教育研究部・医療学系, 講師 (10315004)
藤田 博一  高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (70380326)
井上 新平  高知大学, 教育研究部・医療学系, 教授 (20125826)
キーワード高校生 / メンタルヘルス / うつ病 / 精神病様体験 / 統合失調症 / 不安障害
研究概要

高校生を対象にしたアンケート内容をより回答しやすいものに修正し、アンケートの開始準備をすべて終了した。また、高知県教育委員会と公立高校校長会の承諾を再度確認した。心理士協会にサポートを呼びかけ、予備調査への協力準備が整っている。また養護教諭のメンタルヘルスリテラシーの教育が事業の推進には不可欠なため教育委員会と交渉し、研修を実施する計画が進行している。6月から9月にかけてメルボルン大学の早期精神病ユニットに出張し、精神疾患の早期介入に関する倫理的な配慮や家族との情報交換の仕方を実際の場面に参加し先進的な情報を収集した。面接は本人のみ、家族と関係者、本人と家族と関係者の3回行うことが望ましく、きめ細かい対応を行うことが必要であると判断した。
高校生から収集した予備調査を多方面から分析し、自傷行為や抑うつに関する調査を行い国際誌に原著論文として掲載された。本研究で中心的に扱っている精神病様体験は言語的あるいは身体的な暴力と関係していることを国際的に初めて明らかにした。また、社交不安障害の症状について調査を行い、男女による違いやうつ状態とは異なり年齢の増加に従って頻度が減っていくことを発見した。これらの精神的な問題の他に摂食障害と関係した調査を行い、高校生においては体重の理想(やせ願望)や体重BMIが自殺願望と関係していることを明らかにして国際誌に発表した。うつ状態の高校生に対しての直接的な介入の他に未成年であるという年齢的な特性を鑑みて家族への心理教育がうつ病の症状の経過に関係することを調べることが必要であると判断し、うつ病の患者の家族心理教育に関する効果を証明した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

共同研究者間で活発に予備調査の国際的な論文化が進んでおり、高校生のメンタルヘルスの特性が明らかになった。また、本調査の準備も整っており実施計画が進んでいる。

今後の研究の推進方策

本調査に進むための日程調整を行っており、実施に入る。予備調査においてもさらなる資料を作成するため協同研究者間で協議を定期的に行う。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (1件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] Duration of untreated psychosis in a rural/suburban region of Japan2012

    • 著者名/発表者名
      Qin L, Shimodera S, Fujita H, Morokuma I, Nishida A, Kamimura N, Mizuno M, Furukawa TA, Inoue S
    • 雑誌名

      Early Intervention in Psychiatry

      巻: (in press)

    • DOI

      10.1111/j.1751-7893.2011.00325.x

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Physical pain associated with depression : results of a survey in Japanese patients and physicians2012

    • 著者名/発表者名
      Shimodera S, Kawamura A, Furukawa TA
    • 雑誌名

      Comprehensive Psychiatry

      巻: (in press)

    • DOI

      10.1016/j.comppsych.2011.11.004

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Family psychoeducation for major depression : randomized controlled trial2011

    • 著者名/発表者名
      Shimazu K, Shimodera S, Mino Y, Nishida A, Kamimura N, Sawada K, Fujita H, Furukawa TA, Inoue S
    • 雑誌名

      Br J Psychiatry

      巻: 198 ページ: 385-390

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Psychotic-like experiences are associated with violent behavior in adolescents2011

    • 著者名/発表者名
      Kinoshita Y, Shimodera S, Nishida A, Kinoshita K, Watanabe N, Oshima N, Akechi T, Sasaki T, Inoue S, Furukawa TA, Okazaki Y
    • 雑誌名

      Schizophrenia Research

      巻: 126 ページ: 245-251

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Author's reply to Partha Sarathi Biswas2011

    • 著者名/発表者名
      Shimodera S, Shimazu K, Nishida A, Kamimura N, Sawada K, Fujita H, Inoue S, Furukawa TA
    • 雑誌名

      Br J Psychiatry

      巻: 199 ページ: 165-166

    • DOI

      10.1192/bjp..199.2.165a

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 統合失調症の家族心理教育~現場でいかに実践するか~、統合失調症に対する心理社会的治療および研究、第10回日本認知療法学会シンポジウム2011

    • 著者名/発表者名
      下寺信次
    • 雑誌名

      認知療法研究

      巻: 4 ページ: 117-118

  • [雑誌論文] 思春期の精神障害の疫学と精神疾患の早期介入、現代の思春期例をどう見るかII2011

    • 著者名/発表者名
      下寺信次
    • 雑誌名

      精神科治療学

      巻: 26(26) ページ: 677-680

  • [雑誌論文] うつ病の心理教育ポイントとコツ2011

    • 著者名/発表者名
      下寺信次、藤田博一、河村葵
    • 雑誌名

      Medical Practice

      巻: 28 ページ: 1827-1830

  • [学会発表] 難渋するメンタルヘルス事例への対応2011

    • 著者名/発表者名
      下寺信次
    • 学会等名
      第55回中四国合同産業衛生学会
    • 発表場所
      高知県総合安心センター
    • 年月日
      2011-12-11
  • [図書] 心理教育と家族援助、うつ病ハンドブック2011

    • 著者名/発表者名
      下寺信次
    • 総ページ数
      8
    • 出版者
      金剛出版
  • [図書] 患者や家族へのわかりやすい心理教育、精神科研修ノート2011

    • 著者名/発表者名
      下寺信次
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      診断と治療社
  • [図書] 第15章237心理教育、」精神医学キーワード事典2011

    • 著者名/発表者名
      下寺信次
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      中山書店
  • [図書] 45.うつ状態、症状からアプローチするプライマリケア2011

    • 著者名/発表者名
      下寺信次
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      日本医師会

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公開日: 2013-06-26  

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