研究課題/領域番号 |
22591288
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
下寺 信次 高知大学, 教育研究部医療学系, 准教授 (20315005)
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研究分担者 |
上村 直人 高知大学, 教育研究部医療学系, 講師 (10315004)
井上 新平 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (20125826)
渡辺 範雄 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20464563)
西田 淳志 公益財団法人東京都医学総合研究所, その他部局等, 研究員 (20510598)
藤田 博一 高知大学, 教育研究部医療学系, 講師 (70380326)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 精神病様体験 / 統合失調症 / うつ病 / 思春期 / メンタルヘルス / 自傷行為 / 出生季節性 / 携帯電話 |
研究概要 |
県内の公立高校を中心にメンタルヘルス相談窓口、および高知大学精神科外来に直接受診が可能な特殊外来を提供した。現在も定期的に高知県内全域からの受診に対応している。中高生に実施したアンケート調査ではうつ状態が最も多く、10%を超えており年齢とともに割合が増加していた。一時的な幻聴や妄想などの精神病様体験はリストカットなどの自傷行為と有意な関連をしていた。いじめの危険因子を見つけ予防することは重要であるが、これまで夜間の睡眠のパターンと携帯電話の使用に関する要因には全く着目されていなかった。本研究では中高生にいじめの調査を行い18104名(93.1%)から有効回答を得た。入床時間の不規則性と夜間の携帯電話の使用はいじめを受けること、いじめを受けかついじめもすることと有意に関係していた(odds比:1.23から1.53)。世界で最大規模の中高生のいじめに関する調査であり、特に高校生では他に文献はない。7.4%の生徒は純粋にいじめられている、4.7%はいじめている、2.8%はその両方と回答。携帯電話の普及率は高く、利便性も上がっている。しかしながら、この研究では不規則な生活や夜間の携帯電話の使用に関して一定の制限をすることがいじめを減らす可能性があることがわかった。 統合失調症は冬生まれに多く、夏生まれに少ないとする論文がすでに報告されている。本研究では精神病様体験の有無と出生季節性を調査した。有効回答18250名(93.9%)で該当者2540名(14.3%)であった。冬生まれの生徒は有意に夏生まれの生徒より精神病様体験が多かった。odds比は1.11で統合失調症研究と同様の結果が得られた本研究では世界で初めて精神病様体験者の出生季節性が統合失調症と同様のパターンとodds比が見られることを証明した。統合失調症の早期発見と介入や自傷行為の問題に精神病様体験を重要視すべきことを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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