研究課題/領域番号 |
22591298
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
三村 將 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00190728)
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研究分担者 |
深津 玲子 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), その他部局等, その他 (00450429)
仲秋 秀太郎 慶應義塾大学, 医学部, その他 (80315879)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 運転 / 軽度認知症 / アルツハイマー病 / リハビリテーション / 有効視野 / 視覚性障害 / 高次脳機能障害 / 認知症 |
研究概要 |
本研究では、自動車免許を保有している認知症ないし軽度認知障害患者、高次脳機能障害者、健常高齢者を対象として、運転状況に関する質問表、神経心理学的検査を行うとともに、教習所内で所定コースを走行する実車による評価を実施し、その運転安全性を判断する指標の確立を試みた。 最終年度は、前年度に引き続き、有効視野計測課題(VFIT)の標準化を進め、VFIT成績と他の神経心理学的検査との関連の検討、さらにVFIT成績と実車評価成績との関連の検討を行った。開発したVFITを若年免許所持者と高齢免許所持者とに試用したところ、若年者に比べ高齢者は正解率が低く、有効視野は加齢で狭くなる傾向がみられた。さらに、高齢者では通常のVFITは難度が高いため、高齢者用VFIT (VFIT-EV)を作成した。高齢者を対象にVFITとVFIT-EVの両方を実施し、VFIT-EVが有用であることを確認した上で、高齢者20名を対象にVFIT-EVと神経心理学的検査、実車評価を実施した。認知機能検査の成績とは無関係に、ほとんどの者が高頻度に運転していた。また7名が過去1年間に物損事故を起こしていた。年齢や認知機能成績と運転頻度や運転への自信および実車成績との間に関連はなかったが、ミニメンタルステート検査(MMSE)による全般的認知機能成績が低い者はVFITの誤警報数が多いこと、VFITの正解率が低い者は実車得点も低いことが明らかとなり、有効視野検査は運転適性を予測する指標の1つとして有用であることが示唆された。 実車得点を一応の運転能力の指標とし、実車得点に基づき、個々の軽度認知障害患者、軽度認知症患者および高次脳機能障害者の運転安全性に関するデータを総合的に収集した。対象者には個別に安全性の評価を行いフィードバックを行った。さらに、認知症および高次脳機能障害における運転安全性の指針に関する一般向け冊子を作製した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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