研究概要 |
(1)ECTのPET研究の成果を第23回総合病院精神医学会シンポジウム「ECTの作用機序を探る」にて、「PETによるECTの作用機序」というタイトルで、招待講演を行った。ECT前後でのヒトのドーパミン受容体変化を発表することにより、精神科医のECTの作用機序に対する理解を深め、難治性うつ病の治療に対するECTの選択をより積極的なものとする学術的根拠を提供できた。来年度においては、下記(2)で得られた知見を加え、積極的に海外においても発表を行っていく予定である。 (2)共同研究者である、Lundbergとともに、Effect of ECT on potential biomarkers for depression:a human PET studyというプロジェクトをDepartment of Clinical Neuroscience.Psychiatry section,Karohnska Institutetにて立ち上げ、大うつ病患者12名で、ECT適応となる患者のECT前後での、PETトレーサの[11C]racloprideを用いたPET検査のエントリーを得ることができた。MRI検査、PET検査は来年度から開始される予定であるが、初年度において、既に12名のエントリーがなされたことは、本研究遂行のために大きな利点となると思われる。来年度、エントリーの早い患者から、PET検査、MRI検査、神経心理学検査を進め、解析を行い結果をまとめていく予定である。
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