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2010 年度 実績報告書

抗うつ薬への反応性を早期に予測する睡眠指標の同定と効率的なうつ病治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22591306
研究機関久留米大学

研究代表者

土生川 光成  久留米大学, 医学部, 助教 (40343701)

研究分担者 小城 公宏  久留米大学, 医学部, 助教 (70441673)
冨松 健太郎  久留米大学, 医学部, 助教 (20441678)
山本 克康  久留米大学, 医学部, 助教 (60368925)
内村 直尚  久留米大学, 医学部, 教授 (10248411)
キーワードうつ病 / 治療反応性予測 / 睡眠ポリグラフ検査 / レム潜時 / 早期治療反応 / フルボキサミン
研究概要

【対象と方法】うつ病患者33名(うち12名には睡眠ポリグラフ検査:PSGを施行)に、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)であるフルボキサミン療法を12週間行い、投与前と投与早期(2週、4週)の臨床指標および客観的睡眠指標(PSG指標)が、投与12週後の治療効果を予測できるかどうかを検討した。臨床指標としては、うつ病のサブタイプ(メランコリー型の特徴の有無)および17項目Hamiltonうつ病評価尺度(HAM-D-17)、Beckうつ病調査票(BDI)、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)を用いた。
【結果】全症例(N=33)の寛解率(12週時のHAM-D-17得点が7点以下と定義)は57.6%であったが、メランコリー型の特徴を伴ううつ病では、伴わないうつ病に比べ寛解率が有意に低かった(P<0.05,35.7%vs.73.7%)。また臨床症状の早期の反応率と最終時(12週時)の抗うつ効果との関係では、2週時および4週時のHAM-D-17改善率と最終時(12週時)のHAM-D-17改善率は有意な正の相関を示した(各々R=0.62,P<0.0001,R=0.60,P=0.0001)。PSG指標と抗うつ効果との関係では、投与前、4週時のREM潜時変化量と最終時(12週時)のHAM-D-17改善率は強い正の相関を示した(R=0.78,P=0.0017)。
【結語】うつ病のフルボキサミン急性期療法において、メランコリー型の特徴を伴ううつ病では、伴わないうつ病に比べ、寛解率が有意に低かった。また、フルボキサミン投与早期(2,4週時)のHAM-D-17改善率が12週時の反応性を予測する有効な臨床指標となる可能性が示唆された。さらに、PSG指標のうちフルボキサミン投与前と投与4週時のREM潜時変化量が、12週時の反応性を予測する強力な客観的指標となる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] うつ病急性期治療でのフルボキサミンに対する反応性予測に関する検討2010

    • 著者名/発表者名
      土生川光成
    • 学会等名
      第106回日本精神神経学会
    • 発表場所
      広島国際会議場(広島)
    • 年月日
      2010-05-21

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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