研究課題/領域番号 |
22591314
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
後藤 大祐 北海道大学, 北海道大学病院, 特任助教 (00455635)
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研究分担者 |
筒井 裕之 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70264017)
古本 智夫 北海道大学, 北海道大学病院, 助教 (10399925)
大山 徳子 北海道大学, 北海道大学病院, 講師 (70463742)
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キーワード | エックス線・CT / 冠動脈疾患 / リスク層別化 / 予後 |
研究概要 |
本研究は冠動脈マルチスライスCTを行う患者を対象として前向き登録観察データベースを構築し、心血管イベント発症のリスク層別化因子、なかでも有意ではない中等度の冠動脈狭窄病変の臨床的意義の確立を目的とした前向きコホート研究であり、ハイリスク冠動脈疾患患者の早期診断及び予防治療戦略を構築することを目的としている。 平成22年度に確立した前向き登録観察データベースの構築を行なうためのプラットホームを利用して、平成23年度は北海道大学病院ならびにその関連医療機関である苫小牧市立病院、小樽協会病院、国立西札幌病院、渓和会江別病院、北斗病院、函館中央病院において症例登録を引続き行った。平成24年3月現在、150症例の登録がなされている。 また、本研究では登録された症例の死亡、入院、冠動脈疾患による入院などのイベントの観察を目的として、1年毎にカルテまたは当該医療機関を受診していない場合には患者に対して郵送または電話にて、自覚症状、冠動脈疾患発症の有無、死亡等について追跡調査を行なっており、平成23年度には前年度までにすでに症例登録を行なっていた症例90例を対象とした追跡調査を行い86%の患者について追跡調査を行なうことができた。平成23年度に行なった追跡調査の結果からは、中等度の冠動脈狭窄病変を有する患者と冠動脈病変を有しない患者のイベント発生率に差異は明らかではないが、引き続き症例を積み重ね、観察を行ない、中等度の冠動脈狭窄病変の臨床的意義を明らかにしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画では300例を対象に同意を取得することを予定しているが、平成24年3,月現在、150症例の登録が行なわれており、今後の更なる症例登録が見込まれ、目標登録症例数を確保することが可能と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
北海道大学病院ならびにその関連医療機関において、引き続き症例登録に努めるとともに、平成24年度も追跡調査を行う。平成24年度は本研究課題の最終年度にあたるため、本年度の追跡調査の結果は論文として報告する予定である。また、本研究課題で確立された前向きコホート群に対して、本研究課題終了後も引続き追跡調査を行い中長期的なイベント発症についても調査を進めていくことを検討している。
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