研究課題/領域番号 |
22591325
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
竹原 康雄 浜松医科大学, 医学部附属病院, 教授 (70188217)
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研究分担者 |
藤江 三千男 浜松医科大学, 学内共同利用施設等, その他 (90397373)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | sorafenib / 肝細胞癌 / 多段階発癌 / 多血肝細胞癌 / 腺腫様過形成 / dysplastic nodule |
研究概要 |
100ppmのdiethylnitrosamine溶液(DEN)を40日間自由飲水させて作製する化学発癌モデルラット30匹を3群に分け、sorafenib(800 mg/50kg/day)による薬理学的介入により、肝細胞癌発癌を阻止できるかどうかを検討した。sorafenibの介入は早期から投与する群(DEN開始後20日に投与開始)、後期から投与する群(DEN開始後40日から投与開始)、投与しないコントロール群に分割して施行した。DEN開始から40日後に造影MRIを施行し、多血性肝細胞癌はその時点では誘導されていないことを確認している。DEN開始から120日後にGd-EOB-DTPAによる造影MRIを(造影前、造影動脈相、造影肝細胞造影相)施行した後、採血して動物を屠殺し、肝臓を摘出してホルマリン固定後連続切片を作製した。造影MRI上で最大径5mm以上の結節について隣接する背景肝組織と共に各時相において平均信号強度を計測し、結節/背景肝、信号比を計算した。病理組織標本はHE染色、αSMA染色、CD34染色を行った。その結果、DEN開始40日では肝内には多数のdysplastic nodules(DN)が形成されるものの、多血肝細胞癌は形成されなかったが、120日後には大小の多血肝細胞癌が形成されていた。そのうち、sorafenib投与群では形成された径5mm以上の結節の個数は有意に少なく、早期に投与した群ではそれら結節は多血性肝細胞癌が少ない傾向にあり、特に出血性結節は早期投与群で少ない傾向にあることがわかった(造影MRIの増強パターンから)。病理組織化学的検討でも、結節内αSMA染色陽性領域は早期投与群で有意に少なかった。結論として、Sorafenib早期投与により、DNへの血管誘導を妨げることができると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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