研究課題/領域番号 |
22591337
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
西山 佳宏 香川大学, 医学部, 教授 (50263900)
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研究分担者 |
山本 由佳 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (30335872)
河井 信行 香川大学, 医学部, 准教授 (40294756)
久冨 信之 香川大学, 医学部, 准教授 (20552045)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | PET検査 / F-18 FDG / F-18 FLT / 分子イメージング / 不均一性 / 脳腫瘍 |
研究概要 |
癌組織は同一の病巣であっても浸潤、転移、血管新生などの腫瘍増殖やアポトーシスの発生頻度など内部の性状は不均一である。これら不均一性は癌の増殖能や悪性度とも関係があり、これらを体外から観察して画像化・定量化する事は化学療法や放射線治療などの治療計画においても重要である。脳腫瘍において用いられるPET薬剤は糖代謝を評価できるF-18 FDGが最も多く利用されているが、正常大脳皮質にF-18 FDGが生理的に取り込まれるので脳腫瘍の評価においては困難な場合もある。それ以外のPET薬剤として、アミノ酸代謝を評価できるC-11 methionine、核酸代謝を評価できるF-18 FLT、低酸素細胞を評価ができるF-18 FMISOなどがあり、私共の施設ではこれら検査が実施可能となっている。今回は神経膠腫の治療前と治療後再発において、F-18 FLT PETの有用性について検討した。対象は神経膠腫患者で、治療前新鮮例36例、治療後再発例が20例である。評価方法は半定量的指標のstandardized uptake value (SUV)を用い、腫瘍の最大SUV(T)と対側大脳の平均SUV(N)を測定し、T/N比を算出した。また、組織標本での細胞増殖能Ki-67標識率との関連についても検討した。その結果、治療前症例では神経膠腫の悪性度とT/N比に関連がみられたが、治療後再発例ではみられなかった。低悪性度群と高悪性度群に分けると、治療前症例、治療後再発症例ともにT/N比に有意な差がみられ、高悪性度群が高値を示した。治療前症例、治療後再発症例ともにT/N比とKi-67標識率の間に相関がみられたが、治療前症例の方が相関係数は良かった。F-18 FLT PETは神経膠腫における悪性度や細胞増殖能の評価において有用であるが、治療後再発例よりも治療前新鮮例の方が特に有用である事が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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