研究課題/領域番号 |
22591338
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
山本 由佳 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (30335872)
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研究分担者 |
西山 佳宏 香川大学, 医学部, 教授 (50263900)
羽場 礼次 香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (90304584)
久冨 信之 香川大学, 医学部, 准教授 (20552045)
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キーワード | 肺癌 / 低酸素細胞 / 分子イメージング / PET検査 / F-18 FMISO |
研究概要 |
PETの薬剤に関しては2つの考え方がある。1つはより多くの腫瘍を非特異的に陽性描画させる様な薬剤開発であり、もう一つは特徴的な生物学的性質を特異的に評価するものである。PET検査で最も良く用いられるF-18 FDGは前者に位置づけられ、癌の陽性描画に関してのスペクトルは非常に広く使いやすいものの、癌特異的ではない。一方、アミノ酸代謝、核酸代謝、細胞膜代謝など腫瘍内の様々な状態を可視化できる技術としてPET分子イメージングが注目されており、[F-18] fluoromis onidazole (F-18 FMISO)で測定できる低酸素細胞のイメージングは腫瘍内の低酸素状態を測定することが出来るので、生物学的性質を特異的に評価出来るPET薬剤のもう一つの考え方に位置する。今年度の研究目的はPET検査用腫瘍分子イメージングとして注目されている低酸素細胞標識プローブのF-18 FMISOを用いて肺癌症例に応用し低酸素細胞のバイオマーカーとしての画像評価である。なお、脳腫瘍の場合は正常大脳と比較して1.2倍以上の場合が低酸素領域と報告され、私共の論文報告でも同じ結果が得られている。しかし、脳腫瘍以外の肺癌症例での報告は少なく、また、解析方法も様々である。昨年度、肺癌症例の場合に適応できるPET解析プログラムを応用開発した。現在、F-18 FMISO投与2時間後に静脈血液サンプリングを行い、最適な低酸素画像作成が可能か否かを検討中である。また、血液サンプリングを行わずに、非侵襲的に生体内の筋肉あるいは縦隔の血液プールに関心領域を設定しての低酸素画像作成が肺癌症例で行えるかどうかを検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度開発したPET解析プログラムを肺癌症例に応用し、肺癌症例での低酸素細胞陽性描画が可能か否かを検討中である。さらに、血液サンプリングを行わずに非侵襲的に解析可能となる評価方法を開発中である。
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今後の研究の推進方策 |
低酸素細胞陽性描画を目的としたPET解析プログラム開発を昨年度に行った。今後は症例の蓄積を行い、さらなる検討を行う予定である。また、今後は開発されたPET評価方怯が病理学的な低酸素細胞分画と一致しているかの検討、化学療法や放射線治療の治療効果判定や治療効果予測が可能か否かの検討が必要である。
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