研究課題/領域番号 |
22591339
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
長尾 充展 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60533081)
|
研究分担者 |
神谷 武志 九州大学, 大学病院, 助教 (20419534)
松尾 芳雄 九州大学, 大学病院, 助教 (50419595)
望月 輝一 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80145094)
本田 浩 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90145433)
|
研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
キーワード | MRI / 虚血性心疾患 / タギング / 心臓同期不全 |
研究概要 |
初年度安静時負荷心筋タギングMRIを用いて心臓の内膜・外膜の心筋ストレイン値を測定し、内膜側のストレイン値が重症虚血心筋(冠動脈バイパス予定の多枝病変患者)において、正常心筋よりも有意に低下することを報告した。内膜ストレインを用いた虚血診断能は、心臓カテーテルの結果を基準とした場合正確度75%、負荷心筋シンチグラフィーを基準とした場合正確度85%であった。この結果は、国際的な医学雑誌に掲載された(Journal of Cardiovascular Magnetic Resonance 2012; 14)。また本研究では、生体人体内で初めて心筋内膜と外膜のストレインを個々に定量化したもので、内膜側が収縮時より1.5~2倍程度変形することも同時に証明した。 今年度:軽症~中等症の虚血心筋に対しては、アデノシン負荷を用いて負荷時と安静時タギングMRIを撮影し、負荷時に虚血心筋のストレイン値が安静時に比べ有意に低下することやストレインがピークを呈す収縮のタイミングが遅延することを発見した。この結果を第76回日本循環器学会・第22回日本心血管画像動態学会で報告し、日本心血管画像動態学会ではBest Research Award Goldを受賞した。この結果は、国際的な医学雑誌Circulation Journal 2013; 77に掲載された。さらに心不全においてストレインカーブの波形から心臓同期不全の指標を算出方法を開発し、交感神経機能が低下した重症心不全症例において空間的な同期性障害は発生することを発見した。この結果は、国際的な医学雑誌 Journal of Nuclear Cardiology 2013に掲載予定である。 本法は放射線被ばくはなく、薬剤負荷や造影剤を使わない非侵襲的な手法で、安全かつ広く臨床利用可能な虚血検出法である。また心臓同期不全の解析にも応用の可能性がある。
|
現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|